いつも通り、適当にTwitterを眺めているとこんなBlogエントリがRTされていたので、元ケータイ屋視点で思う事をつらつらと。
情弱番長 ドコモショップで久しぶりに腹が立った話
本エントリを読む前に、上記のBlogをお読み頂きますようお願いいたします。
同時に以下は筆者の経験、私感でしかありませんので過去に在籍していた事業者や代理店の公式見解でもないということ、ご了承ください。
手続きって面倒ですよね、わかります
正直ショップでの手続きって面倒ですよね。
別に自分では「こうなればいい」というのはわかっていて、できることなら全て自分で終わるくらいであって欲しいとも思いますし、もっとスムーズに手続き出来ればいいと思います。
各社の契約者向けのサービスサイトも色々な手続きが出来ますが、携帯電話が「契約商品」な以上、オンラインでポチっといかない手続きも多々ありまして、ショップ店頭での「署名」が必要となる手続きはできないなど、イマイチ不便さは未だ拭えない大きな課題です。
手続きの手際、審査について不明瞭さ、上記Blogの筆者様にとって不快だと思われる部分が多くあったことも文中からお察しさせて頂きます。
ただ、それでも
「俺はわかってるから」
「この店はクソだ」
と怒るばかりの批判記事をネットに書いて、それは果たしていいことはあるんでしょうか。
ましてや相手は新人スタッフです。うーん。
自分はわかっている、と言うのなら
その上で敢えてお客様に僕らはお願いしたいです。
「どうしても急いでいるから」
「面倒な手続きだから」
…こうしたテクニカルなご用件は遠慮無く仰って頂きたいです。そして応対をもっと出来る人に変われるのであれば、ショップスタッフも「出来る人」に変わる事は可能です。
(もちろん変われるまでにお待たせしてしまう事もありますが…。)
出来る人が手続きを行う後ろで「勉強をする」のも新人の仕事ですから、お客様のお気遣いから研修のシミュレーションではない、お客様の大切なお時間を頂戴するカタチで勉強できる場が設けられる事はショップ側としても大変ありがたいことなのです。
そして、そのお気遣いでお客様にとってもご満足頂けるのでしたら、今回ご紹介させて頂いているBlog記事の筆者様のように気分を害してしまう事もないでしょう。
ショップスタッフは「契約を処理するマシーン」ではありません。
お客様にご満足頂くためのコンシェルジュだと思って接して頂けないでしょうか、信用して頂けないでしょうか。
そう思って頂ける努力をしています。
(そう筆者自身が共に働いてきた多くのスタッフを思い出し、そう感じています)
それでもまだまだお客様に届かぬのなら、もっともっと頑張るだけです。
お客様からの理不尽なクレームに「Yes」は言えませんが、お客様のご要望を聞き入れ、ご満足頂くための方法はその場でいくらでも模索しますので…。
行き届かぬ教育なのか
お店側が「お客様に気を遣って頂く」というのは、非常にお恥ずかしい事だと思っています。
過去の記事でも散々書いた気がしますが、携帯屋さんは「携帯電話のプロ」のはずですから、お客様の気持ちからして「出来て当然」でご来店頂いた中でお気遣い頂くのは誠に申し訳ない気持ちでいっぱいです。
新人のスタッフさんも自信がないとき、またはお客様からお伺いした要件に対して自分の力量を超えるな、と思ったときに、先輩、店舗責任者、頼れる周りの人に「助けてください」と言いづらい店舗環境にも問題はあるでしょう。
「何事も経験」ではあるので、研修カリキュラムの一定以上を終えた新人に「アレもコレも全部受けるだけ受けて」というのは当然の教育スケジュール・フローではあるんですけど「困ったときにどうするか」であったり「不明な事を質問し、得た答えをお客様にどう伝えるか」の二つを教えていなかったのかな、などなど考える部分は色々あります。
スタッフの案内は嘘なのか ※追記分
何名かからご質問、またご指摘頂いたので追記。
上記のBlogにおけるスタッフの案内が嘘だったのかどうか。
ある程度知識のあるお客様という体で書いていくんですけど
「フォト回線を呈示して、フォト化できるか確認した」
という罠について。
正直、これをやる前にカマかけて何かする…という時点で、そこまでしてスタッフさん、またはお店を陥れるような相対し方をしてもどうなんでしょうか、と思うんですが。
ここは幾名から「人としての在り方ですよね」みたいな感想を頂きましたので、まぁ、そういう感じという事でしょうか。
もちろん、適切な案内を出来ない店舗側の責は大きいんですけどね。
更に付け加えるならBlog内容の通りであれば「20〜30分、席を離れたままになっている」というのはお客様応対としては酷い話です。
また、割と最近記事に書いた「ドコモで音声プランとデータプラン間で契約変更を行う」の話なんかもあるので、ちょっとだけ詳しくお話を書いていきます。
音声⇔データという変更について、事業者にもよりますが「変更先の契約区分で利用する端末機器の呈示」が求められる場合があります。
今回ご紹介の記事にある「フォト化」というのも、ドコモの場合でいえば
・フォトパネルの契約は音声やデータ通信の契約と別区分の契約
・フォト⇔音声、フォト⇔データ、という契約変更は可能
となっています。
更に、この契約変更は一般スタッフでは出来ない、店長など店舗責任者が必要な手続きでもあります。
更に更に、契約変更後に利用するフォトパネル本体の呈示が必要な手続きともなっています。
※このへんは販売店向けの窓口のオフィシャルな回答です。
フォト化…という手続きに限らず、各種受付について付け加えて言いますと
「管轄支社・支店・エリアによる運用の違い」は存在しています。
「代理店向け約款を代理店側がどう解釈するか」といった違いによる運用の違いも正直存在しています。
これを「統一のレギュレーションじゃない」とご指摘頂く事も筆者が携帯屋さんだった時代に何度か経験がありますが、言葉巧みに書き連ねられた約款というものの特性上、代理店の運用とお客様窓口の回答が違う場合に、代理店向け窓口に問い合わせをすると「どちらも正しい」という回答になってしまった事もありますし、それを通す通さないの判断は店舗側では出来ないというのが現状です。
このあたりは筆者自身、現場で相当上に対して苦言を申し立てる事もありましたが、未だ改善されぬ業界の悪い部分でしょう。
「審査で駄目でした」というのが店舗側が「フォト契約に変更したくない」という理由での断りだったのか。
それとも上に書いたような手続きに必要なものが足りていなかった事を、無理に通そうとして断られた事を「審査」という言葉でBlogに書いたのかもしれません。
もちろん、フォトパネルの契約への変更にも審査は存在します。状況によっては審査センターへ店舗側から電話を入れなければならないのも事実です。
自分の非で断られた事を大声で言うのは恥ずかしいけど、その他の応対が気にくわないが為に店舗実名を出してクレームをBlogに書き連ねるとか、お客様窓口に電話を入れるお客様って、結構いますので…。
なので、「店舗スタッフの案内が嘘だった」と決めつけるのも筆者としては嫌ですし「お客様側の言い分が全て真実だ」とも言い切れません。
ですので、散々ここまでに書いている通り
・面倒な手続き
に対するお客様も、店舗も、どちらも歩み寄りや気遣い、適切な応対が出来ていなかった事が問題です。
なんでそんなに怒っちゃったの?なんでそんな微妙な対応してるの?という部分への苦言、が本エントリーの主題である事はご理解頂ければ幸いです。
まとめ
まとまりきっていない気もしますが。
複雑怪奇なプラン、契約内容、手続き、そういうモノにうんざりしているのはスタッフ以上にお客様です。
如何にしてそれをお客様に意識させないか、というのはスタッフの、ショップの課題です。
これも散々書いてますけど、とりあえず携帯電話って商品販売でもなくゲームでもなく「契約商品」だということ。
並々の知識で取扱の出来るモノではないということで
・知らないスタッフは知る努力を
・知っているお客様は歩み寄る優しさを
お互いにしていくしか、今はないんだと思います。
そんな感じで、本エントリーを締めさせていただきます。