長期使用レポート:HUAWEI MateBookはタブレット以上、ノートPC未満

PC

普段Twitterを見ている方であればご存知だとは思うのですが、以前参加したファーウェイのブロガーイベントの景品で、同社の2in1 PC「MateBook」を昨年末に頂き、かれこれ5ヶ月ほど持ち歩き用のPCとして使用しています。

本当は当選直後から、開封レポートや気になったことを都度書いて行こうと思っていたのですが、そんな余裕もなかったので長期使用レポートと題して、持ち歩きのメインとして5ヶ月ほど利用したMateBookの雑感をお送りいたします。

割と「この間」くらいの気持ちでいますが、イベントは11月末。当選の連絡を頂いたのも12月上旬でしたので、実は半年近く前の話なんですよね。
時間の経過が超速い。。。。
当時のブロガーイベントリポートは以下にまとめていますので、今回お送りするMateBookのレビューと併せ読んで頂ければな、と。

ファーウェイすげー!と言いたくなっちゃう。「モバイルプリンスのファーウェイ王国ブロガーズミーティング」 東京会場に参加してきました #HWJTT2016
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持ち歩いて使いたくなる - 2in1 PC MateBookの魅力に酔いしれるタッチ&トライレポート #HWJTT2016
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MateBookのスペックを確認

そんな感じで、今回ご提供頂いたMateBookのスペックから確認していきます。

MateBookは2in1 PCで「本体」は12型のタブレットです。
ここに別途キーボード・マウスを接続することでPCとしても利用できる機種なのですが、今回はHUAWEI ONLINE STOREなど一部オンラインショップだけで販売されている「キーボード」が付属した実用的なモデルをご提供頂きました。

製品名 MateBook
型番 HZ-W09
発売日 2016年7月15日
CPU 第6世代 Intel Core m3 (Core m3-6Y30/2C4T/900MHz-2.2GHz)
メモリ DDR3 4GB
GPU Intel HD Graphics 515
ストレージ M.2(SATA3) SSD 128GB
ディスプレイ 12インチ IPS液晶(解像度 2160×1440)
タッチパネル 10点マルチタッチ・静電容量式ペン対応
Wi-Fi IEEE 802.11 a/b/g/n/ac (2.4GHz・5GHz)・MIMO 2×2
Bluetooth 4.1 with BLE
USB USB Type-C (USB 3.0 / PD対応)
サイズ 278.8mm×194.1mm×6.9mm (幅×高さ×厚さ)
重量 約640g(本体のみ)
約1.1kg(キーボード取付時)

スペックとしては、Windows搭載のタブレットとしてはかなり高性能な部類です。また、モバイルPCとして見た場合、Apple MacBook相当のスペックとなるため、普段外出先でネットを使う、ブログを書く、取材のメモを取るといった使い方であれば全く問題ありません。
実際、4ヶ月使用してスペックが不足していると感じることはほとんどありません。

質感高いボディとキーボードは外でドヤれる

MateBookですが、まずタブレットとしてはかなり薄型でフルメタルなボディが最高にカッコイイです。
金属感、高級感のあるボディなので人前で使っていても「安っぽさ」がないため、Macのリンゴには及びませんが十分に「ドヤれる」見た目であるのは間違いありません。

また、PCとして使用する際にキーボードとトラックパッドの役目を果たすケース「HUAWEI MateBook Portfolio Kayboard」は、閉じた状態だとPCというよりはクラッチバッグとか、ちょっと質のいい文房具のような質感なのでカジュアルに持ち出すことができます。

僕の場合は、ママチャリのかごにそのまま入れて近所のカフェやファミレスに息抜きに行くとか、そのくらい軽い気持ちで持ち出せるのもMateBookの魅力です。

まぁ、僕がスマートでもなければイケメンでもないのでドヤってもしゃーないんですけどね。

打ちやすいキーボードと反応のいいトラックパッド

最も予想を裏切られたのがキーボードとトラックパッド。
2in1 PCといえば、タブレット部分とキーボード部分が着脱できるものがほとんどで、特に最近はMicrosoft Surfaceを代表にキーボード側がカバーになっている機種を思い浮かべる人も多いはず。
キーボードカバーはどの機種も格好いいのですが、材質・構造を考えると満足なタイピング感を得られないものが多く、これまでにSurfaceシリーズを試用する機会を得ても打ちづらいキーボードに辟易し、2in1 PCのポテンシャルを出し切れずに僕には無理だなぁ…と判断することがほとんどでした。

キーボードはある程度角度があった方が打ちやすいのですが、MateBookの「HUAWEI MateBook Portfolio Kayboard」は、机に対して水平に開きフラットになり一見打ちづらそうに見えます。
また、浮き石のようなアイソレーションキーでもなければ、昔のノートPCのようなキーボードでもない、平たい板が並んだキーボードはパッと見打ちづらそうにも感じるところですが、実際には机をそのままキーボードの支柱・土台のようにすることで安定し、キーストロークも深く、キーピッチも余裕があるのでスラスラと入力することが可能です。

重量1kg以下。フルスペックを気軽に持ち出せるNEC LAVIE Hybrid ZEROの使い心地。
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また、MateBookでキーボード以上に驚いたのがトラックパッド。
上の記事でレビューしているNEC LAVIE Hybrid ZEROなど、Windowsノートのトラックパッドは正直使いづらいものが多く、MateBookならタッチパネルがあるのでトラックパッドが使いづらくてもなんとかなるでしょうと考えていました。
が、MacBookシリーズのトラックパッドのようにするする、さらさらとした手触りのトラックパッドは操作中に引っかかりを感じることなく、思った通りの場所にマウスポインターを移動させることができます。
LAVIE Hybrid ZEROで多用していたタッチパネルですが、MateBookで使うことはほとんどありませんでした。

MatePenは使いこなせると一気に便利に

MateBookのオプション品として用意されている「MatePen」。せっかくおもしろい周辺機器があるんだから…!とご提供頂いた中にはなかったので、MateBookの到着とほぼ同時に用意して使っています。

手書き入力の快適さとして、ちょっとした打ち合わせ時にイメージスケッチを描いたり、人にデータの修正をお願いする際にスクリーンショットにサクっと書き込んだりするのがとにかく便利です。
MateBookがフル機能のWindows PCだからこそ、メモを取るにしてもイメージスケッチを描くにしても様々なアプリケーションの選択肢がありますし、作成したデータをメインPCと共有するのも簡単なのもMateBook + MatePenの魅力です。

ノートPCと別にiPad Pro + Apple Pencilを持ち運んだり使い分ける人もいるようですが、MateBookであれば一台で済ませられるというのもMateBookのいいところですね。

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それでも気になる、MateBookの惜しいところ

かなり高評価のMateBookですが、どうしても気になる部分が2つ。

キーボードのFnキーが使いづらい

MateBookの専用キーボードカバーである「HUAWEI MateBook Portfolio Kayboard」ですが、キーボードの最上段のFnキー(ファンクションキー)に音量調整や輝度調整がデフォルトで割り当てられており、Fn1~Fn12として利用するにはキーボード再下段左右に設けられたFnキーとのコンビネーションでの入力が必要です。

ご存知の通り、日本語の入力ではカナやアルファベットの入力にFn7~Fn10を多用します。
しかもこのキーに割り当てられているのが「Home」など、カーソル操作が割り当てられているためうっかりいつも通りに打ち込むと入力位置からかなり離れた場所へカーソルが飛ばされることもしばしば。
現行のMacBook ProのTouchBar搭載モデルを使っている人だと、Fnキーが使いづらいという理由で別のキーボードショートカットでカナ・アルファベットの変換を行うようタイピングを矯正する人もいるようですが。。。

せっかくの打ちやすいキーボードなのでゴリゴリ文章を書いていたんですが、慣れるまでは少々苦行でした。

膝上で使えない

MateBookはHUAWEI MateBook Portfolio Kayboardを開いた際、カバーを折りたたみ磁石で本体とくっつけることでスタンドの代わりになり自立するようになっています。
机の上で使っていて、例えばタッチパネル操作が必要で画面に触れても後ろに倒れるようなことはないのですが、膝上で使うと本体の自重で後ろに倒れてしまいます。
ただ倒れるだけならまだしも、HUAWEI MateBook Portfolio Kayboardとの接続も磁石になっているのでそのまま本体が落下してしまうんですね。
足が長い人なら太ももにも余裕があるので安定して膝上で使えるのかもしれませんが、足の短い僕にはまず無理でした。

タブレット以上、ノートPC未満

ココで記事タイトルを回収w

MateBookですが、やはり魅力はフル機能のWindowsを十分に動かせるCore mシリーズのCPUを搭載している、ここに尽きます。
MatePenのような魅力的な周辺機器に、それなりにパワーのあるCPU、SATA3接続のSSDで読み書きも十分に速いため、Officeはもちろん、Adobe IllustratorやSAIなどを立ち上げてもそこまでつらいということもありません。
これは他のWindowsタブレットはもちろん、iPadやAndroidタブレットでもできないことなので、今までタブレットに期待して裏切られたという人は、一度店頭で試してみるといいでしょう。

逆にノートPCとして考えたとき、MateBookはまだノートPC未満です。
キーボードカバーの完成度は2in1 PCとして最高峰、一般的なノートPC以上に打ちやすく使いやすいキーボード&トラックパッドは魅力的ですが、膝上で使えないのは使い場所を限定されるという意味で、ノートPCに軍配が上がります。

ある意味では中途半端ですが、用途さえはっきり見出せるのであれば唯一無二なポジションにあるモデルでもあり、また10万円以下で購入できる人とは違う1台を求めるのであれば、まだまだMateBookは有力な購入候補ではないでしょうか。

発売からまもなく一年が経過し、Amazon.co.jpなど通販サイトでも定期的に大幅に値引きされたセールも実施されていますので、気になる方は要チェックです。

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