15年ほど使っているソニーのモニター・ヘッドホン「MDR-CD900ST」のイヤーパッドがボロボロになってしまったので交換しました。
MDR-CD900ST(以下、CD900ST)は元々プロユースを謳う製品なのでかなり雑に扱っても壊れないんですが、人肌に触れる部分だけあってどうしてもイヤーパッドは長く使っていると交換が必要になってしまいます。
正直最近はDAWを弄って……という機会も減っているのでおのずと使用頻度も下がっているんですが、何かと思い入れのあるヘッドホンですし、Amazon等通販サイトで交換用のイヤーパッドも、純正より質感高いものが簡単に手に入るので購入、交換してみました。
交換用のイヤーパッドは評価の高い「YAXI」を選択
CD900ST、1989年に登場し今でも現役の製品だけあって交換用のイヤーパッドの種類もとにかく豊富です。
安価なものだと左右で1,000円を切るようなものもありますが、今回は評価の高い「YAXI(ヤクシー)」の交換用イヤーパッドを購入しました。
購入したのは「YAXI stPad」で、摩擦に強いプロテインレザー(人工皮革)を採用しているイヤーパッドです。
製品といっしょにステッカーが同梱されていて一瞬「なんだろう」と思ったんですが、ゴリゴリに楽器やってる人なら気付くはず。楽器やペダルボードのケースに貼り付けるヤツですね(多分)
YAXI stPadには3バリエーションあり、今回は「左右で色違い」のを購入しました。
見ての通り赤・青にレザーが塗り分けられているのでL/Rを一目で区別することができます。
純正イヤーパッドと比べてみましたが、15年ほど使って劣化している分を加味してもYAXI stPadは純正よりも厚みがあります。
またわかりづらい部分ですが、イヤーパッド内もYAXI stPadはしっかり縫い付けられているので長く使って剥がれてくる心配もなさそうです。
それにしても純正イヤーパッド、ボロボロですね。
いつ頃からこんな状態になっていたのかはわからないんですが、今はイヤーパッドに触れるだけで表皮がボロボロと落ちてしまい、手が真っ黒になります。
CD900STにYAXI stPadを取り付けるとこんな感じ。
上で書いた通り今回はL/Rでイヤーパッドの色が異なるモデルを選択したので一目でわかりますし、見た目も変わって新しいヘッドホンを迎え入れたような気分です。
着け心地は大きく改善。音質変化は遮音性の向上が大きい。
YAXI stPadに交換したCD900STですが、純正よりもイヤーパッドに厚みがあるので着け心地は大きく改善されます。元々側圧を感じるようなヘッドホンではありませんし、重さもないので着け心地が悪いわけではないのですが、しっかりと耳を包み込むホールド感からくる安心感の変化は大きいです。
音質については公式で
耳からドライバユニットまでの距離を少し保つパッド設計により空気感が増し、包み込むような空間的な音に変化します。高域がまろやかになり低音が多少プラスされグルーブ感が増すことで音楽をより楽しむことができます。
イヤーパッド|stPad (for MDR-CD900st) – YAXI EARPADS
とありますが、音質の変化は個人的にはそこまで感じられませんでした。
どちらかといえばイヤーパッドに厚みがありホールド感が増したことで遮音性も高まり、それによって交換前よりもモニターヘッドホンらしい解像度の高い音を、より聞き込みやすくなったように感じています。
CD900STは専らリスニング用ではなく宅録したギターの音の確認で使っているので「音質が向上した!」とか「前よりボーカルに艶を感じる!」的な感想はなかなか抱きづらいのでご勘弁を(w
純正イヤーパッドからの交換先としては最適解
CD900STはロングセラーモデルだけあって多くのメーカーから交換用のイヤーパッドが発売されています。
またプロユースモデルなので純正の交換パーツも潤沢に市場に出回っているので、交換用のイヤーパッドの入手は容易です。
交換用イヤーパッドは劣化する部品の交換以外に着け心地や音質の改善を目的に行うこともできるため、例えば肌触りのいいベロア素材でできたイヤーパッドなども用意されています。
が、CD900STのキャラクターを考えると着け心地や音質の改善よりも遮音性をあげながらラフに使っても痛みづらい素材のイヤーパッドへの交換が最適解ではないでしょうか。
YAXI stPadに採用されている「プロテインレザー(人工皮革)」がどれほど摩擦に強く劣化しづらいかはこれから使っていって、それこそ純正イヤーパッドと同じ15年近い期間でどこまでボロボロになっているか次第ですが、現時点では価格や入手性、作りの良さなど総合的に見て「CD900STの交換イヤーパッドの最適解」といえるでしょう。