ミドルレンジ、またはエントリーの扱いになっているASUS ZenFone 2 Laserですが、使用開始から5日経った本日時点までにこれといって動作面でしんどいな、不満だな、と感じたことが全くなく、かなり満足しています。
しかしそれでも気になってしまうのはベンチマークスコア。ZenFone 2シリーズだけでも最上位モデルのZenFone2(ZE551ML)とではどれだけ性能差が出るのか、また、ドコモ系MVNOのSIMカードを挿すのに持ってこい!と人気のXperia Z3とはどれだけベンチマーク上は性能に違いあるのか、どうしても気になってしまうので以下にまとめてみました。
さて、ベンチマークの結果の前に各モデルのスペックのおさらいです。
ZenFone2 Laser (ZE500KL) |
ZenFone2 (ZE551ML) |
Xperia Z3 (SO-01G) |
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発売日(日本国内) | 2015年8月8日 | 2015年5月16日 | 2014年10月23日 |
OS | Android 5.0.2 | Android 5.0.2 | Android 5.0.2 | CPU | Snapdragon 410 1.2GHz/4Core/64bit |
Atom Z3580 2.3GHz/4Core/64bit |
Snapdragon 801AC 2.5GHz/4Core/32bit |
RAM/ROM | 2GB/16GB | 4GB/32GB | 3GB/32GB | 画面サイズ (解像度) |
5インチ HD(720×1280) |
5.5インチ FullHD(1080×1920) |
5.2インチ FullHD(1080×1920) |
ZenFone 2 LaserのAnTuTuベンチマーク結果
1回目 | 2回目 | 3回目 | |
トータル | 23290 | 23582 | 23326 |
マルチタスク | 4182 | 4174 | 4170 |
Dalvik | 2367 | 2367 | 2371 |
整数演算 | 2918 | 2921 | 2919 |
浮動小数点演算 | 2329 | 2307 | 2297 |
Single-thread integer | 1218 | 1217 | 1220 |
Single-thread float-point | 987 | 976 | 976 |
RAM演算能力 | 1148 | 1156 | 1156 |
RAM速度 | 1602 | 1673 | 1662 |
2Dグラフィックス | 1034 | 1166 | 1096 |
3Dグラフィックス | 3440 | 3520 | 3376 |
ストレージのI/O | 1400 | 1445 | 1428 |
データベースのI/O | 665 | 660 | 655 |
3回、連続して計測。
多少のばらつきはあるものの、トータルスコアは23000台をキープです。
トータルスコアとして一番優秀だった2回目のベンチマーク結果を、今度は冒頭で比較対象に挙げた機種と比べてみました。
ハイエンドモデルとのベンチ結果の差は?
ZenFone 2 Laser (ZE500KL) |
Zenfone2 (ZE551ML) |
Xperia Z3 (SO-01G) |
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トータル | 23582 | 47500 | 39946 |
マルチタスク | 4174 | 6137 | 6152 |
Dalvik | 2367 | 4156 | 2073 |
整数演算 | 2921 | 4578 | 3388 |
浮動小数点演算 | 2307 | 4542 | 3876 |
Single-thread integer | 1217 | 2112 | 2799 |
Single-thread float-point | 976 | 2398 | 2487 |
RAM演算能力 | 1156 | 3266 | 1865 |
RAM速度 | 1673 | 3081 | 1958 |
2Dグラフィックス | 1166 | 1642 | 1610 |
3Dグラフィックス | 3520 | 13372 | 11197 |
ストレージのI/O | 1445 | 1506 | 1871 |
データベースのI/O | 660 | 710 | 670 |
流石にハイエンドモデルとベンチマークスコアを比べるとかなり差が出ますね。
項目にもよりますが、ZenFone 2 Laserは大体ハイエンドモデルから30%~50%程度。
一番差が大きいのは3Dグラフィックス。ベンチマーク中に3Dゲーム画面が表示されるんですが、ZenFone 2 Laserではかなり動作がカクカクになってしまい、ここのスコアが奮わないだろう…と思いましたが予想通りでした。
トータルスコアになると、昨年夏〜冬モデルから30%ダウン、2015年モデルと比較すると約半分程度の性能という結果になりましたが、実動作は全く問題ありませんし、各項目の中でも3Dグラフィックスが極端に劣るだけなので、ゲーム中心でなければ困らないのでは?と思った次第です。
番外編 – TORQUE G02のスコアと比べてみる
同じようなミドルレンジに位置するモデルとして、少し前に借りていたau TORQUE G02がありました。
こちらのスペックですが
TORQUE G02 (KYV35) |
ZenFone2 Laser (ZE500KL) |
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OS | Android 5.1 | Android 5.0.2 | CPU | Snapdragon 400 1.4GHz/4Core/32bit |
Snapdragon 410 1.2GHz/4Core/64bit |
RAM/ROM | 2GB/16GB | 2GB/16GB | 画面サイズ (解像度) |
4.7インチ HD(720×1280) |
5インチ HD(720×1280) |
となっており、SoCも32bit版/64bit版の違いはあれど、Qualcommとしては同じ位置づけにあたるものが採用されています。TORQUE G02以外にも、KDDIからはUQBANO V02(KYV34)、NTTドコモからはAQUOS EVER(SH-04G)、SoftbankからはAQUOS CRYSTAL 2と今夏モデルの多くにミドルレンジのモデルがラインナップされており、ZenFone 2 Laserが「安かろう、悪かろう」と思われがちな格安SIMフリースマホではないんですよ!!と言いたいがために、ベンチマーク結果を掲載します。
TORQUE G02 (KYV35) |
ZenFone 2 Laser (ZE500KL) |
|
トータル | 21372 | 23582 |
マルチタスク | 3067 | 4174 |
Dalvik | 2104 | 2367 |
整数演算 | 1760 | 2921 |
浮動小数点演算 | 1877 | 2307 |
Single-thread integer | 1269 | 1217 |
Single-thread float-point | 1035 | 976 |
RAM演算能力 | 1527 | 1156 |
RAM速度 | 1885 | 1673 |
2Dグラフィックス | 1028 | 1166 |
3Dグラフィックス | 3816 | 3520 |
ストレージのI/O | 1349 | 1445 |
データベースのI/O | 655 | 660 |
見ての通り、結果に大きな差はありません。
筆者の販売員経験からすると「原則ここから2年間縛られるのに、ハイエンドモデル以外を選ぶって微妙じゃない?」と考えていましたが、先ほど挙げた各社の最新モデルでミドルレンジに位置するモデルが増えていますし、ZenFone 2 Laserを使う限り、何も動作に不満を持たないあたり、もう十分にスマートフォンは成熟しきっているので、SIMフリーモデルの3万円前後〜、またはキャリアモデルで実質負担が2万〜3万円程度になるモデルを選ぶというのは賢い選択なのでは!?とも考えてしまいました。