実際どうなの?ソニー初のフルワイヤレスイヤホン「WF-1000X」を半年使って辛口評価してみた。

昨年9月に発売になったソニー初のフルワイヤレスイヤホン「WF-1000X
既に発売から半年が経過し他社からも様々な製品が登場する中でも「比較対象」として購入候補に含めている人も多いのではないでしょうか。

同時期に発売した他社製品はもちろん、ソニーとしてはこのカテゴリは後発組。
ブランドに対する期待感に対し、実際に発売になると「音が途切れやすい」など酷評されていることも多かったのですが、半年ほど使ってみてどうなのかを今回はご紹介していきます。

なお、価格についても2万円台中盤~後半だったものが、現在は2万円前後とお手頃な価格になってきているのも現在でも購入を検討している人がいる理由なのかなと。
そうした人たちに向けて、購入するかを決めるきっかけにもなればとときに辛辣に率直なレビューをお送りいたします。

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音の傾向は「いつものソニー」

イヤホンな以上、気になってくるのは「音質」でしょう。

ソニーのイヤホンは、今でこそシリーズとして目にする機会も減ってきていますが
 EXモニター … 各音をハッキリ鳴らす、モニター系
 EXTRA BASS … がっつり低音。一世を風靡した「beats」のような、響く低音が売り
の大きく2シリーズ、2系統に分けられます。

それぞれシリーズを大きく打ち出していた頃は型番の頭2~3文字で「どちらに属するか」がわかりやすかったのですが、今はそうではないためわかりづらいw
WF-1000Xはどちらかと言えば「EXモニター」など、モニター系の音作りに近いなぁ、というのが筆者が半年間、様々な音源を聴いての感想です。


MDR-EX90SL、だいぶくたびれてますね。つか汚れてるし…

正直、筆者はそこまでオーディオに詳しいわけではありません。
耳が凄いいいワケではありません。
ただ、初任給で奮発して購入した「N・U・D・E EXモニター MDR-EX90SL」以降、ソニー製のハイエンドイヤホンを好んで買って愛用してきて、WF-1000Xの音は「聴き慣れた音」だと感じましたので、音作りの傾向としてはEXTRA BASSではない、ソニーらしいサウンドだと言えます。
余談:MDR-EX90SL、気に入り過ぎて2本持ってるんですがどちらも皮膜が痛んできてるんですよね。修理に出しても修理不可で後継モデルに交換されてしまうとか。

また、スマートフォンなどBluetooth対応機器とWF-1000Xを接続した際「どの程度の音質で音を飛ばせるのか」について、安価なBluetoothイヤホン・ヘッドホンが対応する「SBC」ではなく、より高音質・低遅延の「AAC」に対応しているのもポイントです。

ウォークマンやスマートフォンで高音質の代名詞となった「ハイレゾ」をワイヤレスで再生できるとされる「LDAC」や「aptX HD」に対応しないのは残念ですが、フルワイヤレスで小さな本体であることを考えれば納得(妥協かも)できる部分でしょう。

「Bluetoothは音が悪くなるんでしょ!」という人は多いと思います。もちろん、いくらか音質は落ちます。
それでも元の音楽データの形式がハイレゾで…ビットレートが…サンプリングレートが…と、細々気にして聴いている人でもない限り、WF-1000Xの音質はいい、と考えていいです。

着け心地は悪くない。けど、左右の音は希に途切れる

むさ苦しい三十路のおっさんの画像を貼るのも心苦しいので、公式ページの着用画像でご勘弁を。

WF-1000Xの外観は、ちょっと大きめのイヤホンといったサイズ感。
リケーブルもできるようなイヤホンのシェルのサイズくらいといった方がイメージできる人もいるかもしれません。
(SHURE SE535あたりに近いかな?)

バッテリー等もこの小さな本体に内蔵しているため「少し重い」と感じます。
またケーブルで繋がっているわけでもないため、これを耳に差し込んでちゃんと安定するのかな?という不安も感じます。

ですが、実際に耳に取り付けてみると、後ろに僅かに出っ張った部分がしっかりと引っかかってくれるおかげで案外スポッと外れるといったことはありません。
実際、筆者は週に2~3度、ジムに通って適当に運動をしており、その際に利用していて今まで一度も耳から落ちた経験はありません。もちろん、電車で移動中に装着していて落ちたということもありません。

装着感については問題ない、と断言できます。

ただ、使用感として不安・不満が残るのは「音の途切れ」
WF-1000Xの小さな本体ではBluetoothの送受信感度にも限度があるため、スマートフォンとの距離が離れると途端に音が途切れることがあります。
また、左右の接続もBluetoothによる接続で、途切れづらいと他社製品や先日ご紹介した「Xperia Ear Duo(XEA20)」で採用されている「NFMI」と比べると、電車内など他にも電波が飛び交う場所で接続の子側となる右側の音が出なくなることがあります。

ソニーモバイルの「Xperia Ear Duo(XEA20)」を購入・使用開始から2週間ほどが経過しました。 音楽などを聴きつつ、...

ここが発売前後に「WF-1000Xは途切れやすい」「NFMIじゃないから駄目」といった辛口評価に繋がったわけですが、11月末に実施されたファームウェアアップデート後は余程の悪環境でなければ途切れなくなったかな?と。

ソニー ヘッドホン公式ウェブサイト。最新の製品情報、活用情報、サポート情報を公開しています。

使用期間はまだ短いですが、前述の通り途切れづらい「NFMI」で左右を接続するXperia Ear Duoと比べれば「まだ途切れやすいかも」とは感じますが、酷く不便という状況からは脱しています。

連続再生時間はスペック値より僅かに短い。充電ケースの使い勝手もイマイチ

WF-1000Xの連続再生時間は売りであるノイズキャンセリングのON・OFFに関係なく、最長で3時間。
ただ、実際に使ってみると2時間強でバッテリーが切れることが多く、長時間のリスニングには全く向いていません。

筆者の場合、都内(山手線沿い・またはその内側)に打ち合わせ等で出かけることが度々あるのですが、片道1時間、往復で2時間。
現地について電源をオフにし、充電ケースには収納せずにポケットに放り込み、打ち合わせを終えたらまた電源を入れ…といった使い方をした場合、自宅に帰り着く頃にはバッテリーが切れているということが度々起きています。

そして充電ケース。
筆者がWF-1000Xで一番不満な部分がコレ。

WF-1000X本体を収納した際、ツメで固定するのですがこのツメの保持力が弱いんですね。
移動した先で充電ケースに入れて、次に使おうと思うといつの間にかケース内でWF-1000X本体がズレ充電ができていないことが度々起きています。
収納時も本体後部のサポート部分がしっかりハマってくれないといけないんですが、ちょっとココもコツが必要。
Apple AirPodsほどシンプルな形状でないための弊害なんでしょうけども、もうちょっと充電ケースには頑張って欲しかった。
連続再生時間が短く、充電ケースで使わないときに充電をすれば不便がないよ!というのがフルワイヤレスイヤホンの弱点克服の鍵なだけに、ケースの出来が不出来なのはちょっと頂けません。

「気にしてカチっとなるまで収納(押し込む)する」とすればいいだけの話かもしれませんが、もうちょっとスマートに収納・充電できるケースだったら良かったのに。
後継?バリエーションモデル?として、防滴に対応したWF-SP700Nが発売になりましたが、こちらの充電ケースでは改善されているのかがここ数日気になっていることだったり。

ノイズキャンセリングも快適で手放せない。スマホとの組合せも便利。

と、割とここまで辛口で書いてきましたが、WF-1000Xはフルワイヤレスイヤホンとしては珍しい「ノイズキャンセリング」に対応しています。
スマートフォンと連携させる場合、専用アプリ「Sony | Headphones Connect」を利用すればノイズキャンセリングの程度を調整するといったこともできるのはかなり便利です。

もちろん、AndroidだけでなくiPhone(iOS)にも対応。

アプリが対応していることも相まって、筆者がWF-1000Xを組み合わせるのは専らiPhone Xで自宅のレコーダーに録画された番組を移動中に消化するとか、ビデオオンデマンドサービスで適当に何か見たり、ウォークマンに入れている曲に飽きたときにSpotifyで適当なプレイリストを再生したり、そんな使い方をするのにパッと耳に差し込めばカナル型&ノイズキャンセリングで周りの音をシャットアウトして集中できるのは中々に手放せません。

ついでにスマホとの組合せだと
・イヤホンジャックがない機種が増えてきている
・縦画面、横画面、どちらで使うときでもケーブルの煩わしさがない
という点でもフルワイヤレスイヤホンは便利ですし、WF-1000Xだから!という機能や音にも満足しています。

同時期に発売になり、こちらもロングセラーのBOSE SoundSport Freeと悩む人が多いとも聞いていますが、個人的にはWF-1000X推し。
実際に身につけてのフィット感は人それぞれですが、もしそれぞれのフィット感に不満がなかったという人であれば、機能をとってWF-1000Xを選ぶのはアリですよ。