Xperia Ear Duoを2週間使ってみて – おもしろいんだけど、まだまだ今後に期待したい

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ソニーモバイルの「Xperia Ear Duo(XEA20)」を購入・使用開始から2週間ほどが経過しました。
音楽などを聴きつつ、外の音も聞ける「デュアルリスニング」や、スマートフォンやスマートスピーカーでお馴染みになった「音声アシスタント」を、それも流行の左右分離型のワイヤレスイヤホンで利用できるといった注目を集めないわけがない、言うなれば話題性てんこ盛りの周辺機器です。

価格は3万円前後。
左右分離型のワイヤレスヘッドホンとして、大手メーカー製として考えれば並。
iPhone 7でイヤホンジャックが非搭載になって以降、安価なBluetoothヘッドホンが増えたことを考えるとちょっと割高です。

開封レビューなどは既にあちこちに書かれていますので、実際に使ってみての感想を今回はご紹介。

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デュアルリスニングは集中しないと聞き分けできない

最初から手厳しくいきますが、売りである「デュアルリスニング」は集中しないと聞き分けが難しいです。

そもそもデュアルリスニングってなんぞや?という人に向けて簡単に説明すると
・耳に差し込む部分に穴が開いている=外の音を塞がないから聞こえる
・肝心のイヤホンの音は音導管で音漏れを防ぎながら耳の奥に響かせる
という仕組みで、イヤホンとして聴きたい音を聴きつつ、外の音も聞こえるので電車のアナウンスを聞き逃したりしないよ!というもの。

見ての通り、本来耳を塞ぐ部分は大きく穴が開いており、外音を取り込めるようになっています。
ヘッドホンの一部モデルには、ノイズキャンセリングのマイクを利用し外の音を取り込む機能(アンビエントモード等)が備わっているものもありますが、Xperia Ear Duoはダイレクトに外音を聞けるイヤホンです。

筆者がXperia Ear Duoをいいなと思い購入に至った理由は
・子供を連れて歩いていると両手が塞がりがち
・その際にスマホに来た新着のお知らせをチェックするのは、子供と手を離すことになるので心配
だとか
・お気に入りの音楽は聴きつつ、電車のアナウンスは聞き漏らしたくない
といった感じ。

これを踏まえた上で実際に使ってみると「目の前の何かに集中しているときは、Xperia Ear Duoの音を聞き漏らす」ということ。
当たり前かもしれませんが、やっぱり聖徳太子にはなれません。

音楽再生についても「まるでお店で流れているBGMを耳にしているような」といった評価を各所で見かけますが、筆者としては「遮音性の低い、しゃりしゃり鳴るイヤホンで聴いている感覚」に近いです。
Xperia Ear Duoの構造を考えれば、音質は元より期待していません。

イメージしていたのは、こういう天井スピーカーで音楽が流れている環境下で目の前の会話や電話の話し声がしっかり聞こえてくるような感じ。
例えばどれだけ会話が盛り上がっていようと、飲み屋のBGMに懐かしい曲が流れてきて「これ、あのときの~」みたいな会話をし出しちゃう、なんてのを想像してもらうと「BGMとして聞こえる」ってのが、どんなものか想像できるはず。

Xperia Ear Duoの場合は、聴きたい音に集中するとXperia Ear Duoから流れてる音を無意識にカットしてしまいがちです。

Xperia Ear Duoの「デュアルリスニング」は「何かを聴きながら周りの事も同時に聞いて行えるイヤホン」ではなく「周りの音を聞き逃さないで済むイヤホン」というのが正解、または筆者のイヤホンとしてのXperia Ear Duoへの評価です。

音声アシスタントは「未来」でおもしろい

聞こえ具合については辛口、むしろ酷評してしまったXperia Ear Duoですが、肝心要の音声アシスタントとしては優秀、または未来や可能性を感じ使っていてたのしいデバイスです。

音声操作のために利用するというより、Xperia Ear Duoは「都度、情報を伝えてくれる」デバイスといった方が正しいかもしれません。

中でも音声の読み上げのうち「デイリーアシスタント」がお気に入り。
Xperia Ear Duoを装着した際に、日時や今日のニュースダイジェストを読み上げてくれます。
また1時間毎に時報の読み上げもあるため、何気なく集中して作業している際に「あ、1時間経った」と一息つくキッカッケ作りにもなるのは便利です。
(スマートスピーカーのカウントダウンタイマーとかでもいい気もしますが)

もちろん音声操作として「○○さんにLINEで○○と送って」のような、簡単なメッセージの送信はもちろん、ルート検索などなど、こちらの音声をフックに操作するのも便利ですが、上項でも書いた通り、両手が塞がっている場面でスマホに来た通知を確認するのには便利です。

2種類以上の音声アシスタントを利用できる

Xperia Ear Duoはここまでにも書いた通り「スマホを取り出せない場面」で、スマホへの指示・スマホからのアクションを音声として受け取れるデバイスです。
そこでXperia Ear Duoはスマホを取り出せない場面で、Xperia Ear Duo自体を操作することで様々な操作が行えるようになっています。

Xperia Ear Duoの左右表面はタッチパッドとして、タップ操作でボリュームの変更、曲送りといったイヤホンらしいオーディオ操作以外に、長押しで音声アシスタントを立ち上げる機能が備わっています。
筆者の場合、左耳にGoogleアシスタント、右耳にAssistant for Xperiaを設定しています。

スマートスピーカー同様に、音声アシスタントはどれも一長一短。
同じ事をお願いしても返ってくる結果が違う、できることが違うといった不便さがあり、連携できる機器に応じていくつかのメーカーのものを利用している人も多いようです。
(実際、筆者宅もGoogle HomeとAmazon Alexaの2台を利用しています)

スマートフォン本体で音声アシスタントを利用する場合、ホームボタンの長押しや特定ワードの発音をフックに音声アシスタントを立ち上げ利用するわけですが、2種類以上を同時に利用することができない機種も多く、まだまだスマートフォンで音声アシスタントの利用は便利!とまではいかないこともしばしば。

その点、Xperia Ear Duoは2種類の音声アシスタント、さらに一部機能についてはLINE Clovaも利用することでスマートフォンやスマートスピーカー以上に音声アシスタントを駆使し必要な情報にアクセスしたり、ときに簡単なスマートフォンの操作を行えるのは、人というハードウェアを拡張する、近未来的なデバイスではないでしょうか。

ただ、このタッチパッドの操作性、そして首を振ってのモーション操作そのものはまだまだ未成熟。
誤認・誤動作が全くないとは言いきれないため、今後のハードウェアの進化に期待したい部分です。

充電ケースの使い勝手はピカイチ

左右分離型のイヤホンの弱点は電池持ち。
また、充電にもクレードルを兼ねるケースへの収納が必要になります。

Xperia Ear Duoは左右分離型のイヤホンに多い「耳栓」のようなコンパクトな形状をしていないため、同ジャンルの他の製品と比べると充電ケースが少し大ぶりです。

参考までに、ソニーの「WF-1000X」の充電ケースと比べるとこのくらいの大きさ。

最初に見たときは「大きいなぁ」と感じましたが、実際には厚みがそこまでないためポケットへの収まりが悪いといったこともありません。シャツの胸ポケットにスッポリおさまるサイズなので、小さめのカバンの内ポケットなどにも収まるでしょうし、邪魔だと感じることも少ないはずです。

充電ケースへの給電も周辺機器に多いmicroUSBではなく、スマートフォンメーカーらしくUSB type-Cを採用。
外出先での電池切れに周辺機器のためだけに持ち歩いているmicroUSBケーブルを減らせるというだけで使い勝手はだいぶ向上します。

その他にも、Xperia Ear Duoを充電ケースに収納する際はラッチで固定ではなくマグネットでピタっと止まる設計で、ケース内部での遊びも少ないため、持ち運んでいる最中に充電されていないというトラブルにも今時点ではまだ遭遇していません。

筆者はWF-1000Xが左右分離型のイヤホンのデビューだったため、比較対象が少なく他の製品と比べて…というのも烏滸がましいものがありますが、WF-1000Xの充電ケースよりは使い勝手がよく大変満足しています。

総評

話題のXperia Ear Duoを約2週間使ってのレビュー、いかがでしたでしょうか。
筆者にしては辛口の評価を行ったつもりです。

音楽を聴くためのデバイス、売りのデュアルリスニングに期待して購入をするとガッカリが大きいのは間違いありません。
音声アシスタントをヘッドホンから呼び出して使う機能は、有名どころでBOSEのQCシリーズの最新モデルなどでも対応していますし、安価な製品でもボタンの長押しで利用できる製品も増えているため「Xperia Ear Duoだけ」の機能でもありません。
が、上にも書いた通り、左右で別々の音声アシスタントを起動して利用できる点は他にない機能ですし、これだけでもスマホにない機能を拡張するウェアラブルデバイスとして、十分に未来を感じられる一台と言えるのではないでしょうか。

完全に個人的なことですが
・プライベート(A)
・仕事等のパブリック(B)
で電話番号を2つ使い分けており、また音楽再生は通知音などに遮られるのを嫌ってウォークマンを利用しています。
そのため、Xperia Ear Duoを装着している際にBのスマホに着信が入ると耳元の操作で着信を拾えませんし、スマホに音楽を入れているわけではないため、音楽再生と外音を同時に聞き取るデュアルリスニングを生かし切れていない節もあります。
できれば今後後継モデルが発売になる場合、複数台との同時接続が可能になるなどしてくれれば、筆者としては理想型のウェアラブルデバイスになるのにな、と。

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