間もなく解体となる銀座ソニービル。
中に入っていたソニーストア銀座は9月末に新たにオープンしたGINZA PLACEへ移転。ソニービルは解体後、2020年までは「銀座ソニーパーク」に、そして2022年には新しくソニービルに建て替えられる予定になっています。
僕個人としては、今は亡きお台場ソニーストアから、10年以上ソニー製品のタッチ&トライのために銀座ソニービルにも定期的に通い詰めていたため、間もなく解体というのはかなり寂しく、涙腺から汗がこぼれ落ちそうな気持ちでいっぱいになっています。
スマートフォンが流行りだして以降にガジェット好きと呼ばれるようになった人たちの中には、8FのOPUSで行われたXperia X10やXperia Z1の特設イベントに参加したという人も多いのではないでしょうか。
It’s a Sony展へ行こう
そんな銀座ソニービルですが、ソニーストア銀座の移転に伴い空いたスペースで、来年3月いっぱいまで「It’s a Sony展」が開催されています。
It’s a SONYといえば、昔々はCMの後にSONYのロゴと共に流暢な発音で耳にしたソニーのブランドメッセージ。
後にDigital Dream Kids、Connected Identify、like.no.other、make.believe、そして現在は「BE MOVED」と変わってきましたが、やはり多くの人はIt’s a SONYの響きが記憶に残っているという人も多いはずです。
そんなIt’s a SONY – “SONYらしさ”の詰まった過去のプロダクトがずらっと並んだイベントが現在銀座ソニービルで開催中とあっては、ソニーファンとして行かないわけにはいきません。
展示は懐かしいものがいっぱい
もうここから下は、適当に撮ってきた写真をとにかく大量に貼り付けていきます。
ところどころ、個人的に思い入れのあるものはコメント入れていきますが。
下4台に流れるのは懐かしのCMたち。
多分リアルタイムで見ていないはずなのに知っているCMがあるのは、SONY関連のイベントで過去CMを見る機会があったから…だと思います。
タイムリープはしていない、はず。
ウォークマン
歴代のWalkman、とくに節目になったモデルがまとめて展示されています。
僕が初めて買ってもらったMDウォークマンのMZ-E800の姿を発見した瞬間はかなり興奮しました。
カセットとCDにはあまり馴染みがない世代なので、MDから…というあたりに少々ゆとりを感じてしまいますが(家に再生する環境がなかった)、僕がデジタル機器に興味を持って追いかけるようになったのはMDウォークマンがキッカケなので、どれもこれも「欲しかったあの機種」ばかりで、とにかく見えていてテンションがあがります。
小ネタですが、MZ-E800を買って間もなくして、MDLPに対応したMZ-E500が発売になりました。MDLP対応だけでも羨ましいのですが、さらにスティックコントローラーが新型に変わったのが羨ましく、コントローラーだけ別売りで購入してMZ-E800で使おうなんて考えていた時期もあったもんです。
ウォークマンの展示の下の方はメモリーオーディオのモデルが並んでいます。
紫色の、ある意味ウォークマンがウォークマンらしかった世代のモデル、NW-A3000/1000シリーズの姿も。
専用のオーガナイザーである「ConnectPlayer」が先代SonicStageよりも酷いデキで、本体こそまともなのにソフトがクソすぎて使えない!!!!と騒いだのも気付けば10年も前の話になっていました。翌年のモデルからSonicStageに戻り、ずいぶんと使い勝手がよくなったり、独自規格であったATRACからAAC(MP4)にも対応した、なんて大きな変化もあったのは、丁度この頃の話ですね。
そうそう、ウォークマンの展示ではこれまた懐かしいモデルを見かけました。
NW-E8P。コカコーラの懸賞でこのモデルをベースにしたモノが当たる!ってキャンペーンも実施されていました。
丁度その頃、コカコーラにFFのフィギュアが付く!ってので死ぬほどコーラを飲んでしばらくコーラはいいや…と思っていたのに、このキャンペーンでお小遣いがまたコカコーラに消えまくったのも今ではいい思い出です。なお、当たりませんでした…w
記録メディア
続いて記録メディア。
カセットテープまでいくと知らない世界になっていく(というか僕が語るには烏滸がましい)ので、上にも書いた通り思い入れのあるMD、そして何かとお世話になったCD-Rのあたりを。
展示そのものは懐かしいカセットテープも沢山並んでいます。
MDの話ですが、当時SONYのMDのケースはどれもこれも他のメーカーよりも格好いい製品が多かったんですよね。次によかったのは多分TDKかなぁ…?
お気に入りのアーティストでMDの色を揃えたり、好きな子に渡す俺の考えた最強のプレイリスト!!はピンクにする…とか選んでいた時代がとても懐かしいです。
携帯電話
続いて、ソニー歴代の携帯電話たち。
丁度携帯電話に自分から興味を持って、あれこれカッコイイとか言い出したんじゃなかったかなーと。
SO502iWMは中学の部活の顧問の先生が使っていたのを覚えています。根っからのソニー信者!!という人で、学校に持ち込んでいる自分のノートPCもVAIOという人でした。
僕自身はまだケータイを持っていない頃でしたし、デジホンとかドコモとかイドーとか言われてもさっぱりわからない、織田裕二がエーユーって言ってるなーとか、そんな程度にしかまだ携帯電話の業界の事は知りませんでしたが、親についていって携帯電話コーナーに行ったとき、ソニエリ端末のジョグをいじるのがとにかく楽しかったような、そんな気がします。
Vodafone 802SE。
J-PHONEがVodafoneになって、最初に「Vodafone Global Standard(VGS)」としてラインナップされた3G対応ケータイの1機種ですね。
ヒンジ部分にカメラが設置されていて、ビデオ通話のためにカメラが回転するようになっていました。
同様の機構は日立のau向け端末A5303Hにもあったので第一号ではありませんが、使っている人は結構おもしろがって使っていた、そんな風に記憶しています。
個人的にもVodafone 802SEには大変お世話になったので、思い出深い一台です。
続いてau CDMA 1X WIN対応のW21S。
au向けとしては最後のジョグ搭載となった3Gケータイです。ジョグではゲームが楽しめない!みたいな声もあって、ジョグはW21Sで終わってしまったんですよね。今でもこの機種を思い出して「W21Sは良かった」なんて語り出すと止まらなくなる、名機といえる一台でしょう。
続いて、ドコモ 902iシリーズで一番最後に発売になったSO902i。
人気の高かったpreminiシリーズを継ぐ、ストレート型端末です。愛称はFOMA STICK。
そんなにアプリで遊ぶわけではなく、とにかく電話とメール重視、もちろんおさいふケータイにも対応してして…なんて人には人気の高い機種でした。
電池パックはau向けのW41S以降の多くの機種と共通していたので、使っていない方の端末をバッテリーチャージャーにして…なんて事もやっていました。
2006年発売ですが、何かとFOMAカードを入れ替え、2010年頃まではメイン端末として利用していることも多かった機種です。
続いて、初のCyber-Shotブランドを冠したケータイ、ドコモのSO905iCS。
僕がケータイ屋になって、遂に二十歳を迎えて初めて同意書なしで契約したのがSO905iCSでした。905iシリーズの発表時からこれを絶対に買う!!と決め、我慢できずにD905i→N905iμと買ったりもしましたが、本命はSO905iCS。最終的に3色のカラバリを全部2台ずつ買うというアホみたいな事をしたのもこの機種が最初です。
SO905iCSについてはコミケで寄稿しているProject Connectでも書いています。Volいくつだったかは忘れましたが、売れ残りがあればきっと冬コミでも買えるかもしれませんので、興味があればその頃確認してみてください。
そしてXperia X10。国内向けにはNTTドコモの取り扱いで、2010年4月1日発売、型番はSO-01Bでした。
冒頭にも書いていますが、銀座ソニービルでは先行展示体験会が8F OPUSで開催されていました。
当時HT-03AとiPhone 3GSを使っていて、Xperia X10を最初にさわったときの感想は「やっと一台にまとめられる」だったのを今でも思い出します。
結局は色々な理由があって複数台持ちのままだったのですが、AndroidだとかXperiaだとか、今でこそ当たり前に耳にするガジェットのこの単語は、Xperia X10で一気に広まったと言ってもいいのではないでしょうか。
そしてその先に並ぶのは歴代のXperiaたち。国内向けに発売になった機種がずらっと並んでいます。
多分買っていないものはないはず。ていうか全部買ってる。
My first Sony
続いて、毛色の随分違う製品で「My first Sony」
1980年代に発表発売された製品群で、知育玩具・子供向けながら、製品としては大人向けのものと変わらないクオリティでした。
幼少の頃、我が家にも何個かあったのを覚えており、この派手は見た目と、親と同じことができる玩具にとにかくワクワクしたものです。
これを玩具と言ってしまっていいのかにも悩みましたが、おもちゃ箱に一緒に入っていても遜色ないという意味では玩具ですし、そこに大人のものと同じだけの技術を惜しみなく注ぎ込んでいるのは、実にソニーのおもしろい部分なんじゃないかなーと。
今は教育分野でSGEという別会社が、KOOVなんかを開発しており、また教育分野でソニーが注目を浴びる日をファンとしては心から待ち続けています。
AIBO
AIBO!AIBO!AIBO!!
この世に生を受けるのが、きっと早すぎた、可愛い家族たち。
製品化されたものだけが並んでいるのかと思いきや、研究開発のプロトタイプまでも展示されていました。
お腹が空いたら(充電がなくなったら)自分でステーションへ戻るなど、とても賢い子たちでした。またこの子たちが日の目を見る事があればいいな…というのが、元AIBOオーナーの気持ちです。
保守費用がとにかくかかってもいいので、ただただ製品寿命だと死を迎え入れるには寂しさが大きすぎて。
ロボットが家族のSF作品は山ほどありますが、そのロボットが壊れてしまった後「廃棄だ」という人と「家族なんだから、直してよ」という人、そのどちらの気持ちも現代で感じることができたのはAIBOだけでしょう。本当に可愛いんですよ、AIBO。
VAIO
そして、待ってました!と出てくるのがVAIO。
こちらはPCG-505。バイオノート505。
これについて語り出すと色々止まらなくなるわけですが、そもそもの出会いとして、小学生だった僕は祖父に連れられて行った秋葉原がVAIO一色!!になっていたときに、このバイオノート505に出会ったと記憶しています。
今見てもカッコイイですし、あの手この手でCPUのクロックをあげよう、メモリを増やそう、そんな改造が行われていたのもこのモデルの特徴。
このあたりを探すと、バイオノート505やらそのへんの話もきっと出てくるのではないでしょうか。
そして同じく505を冠する「バイオノートX505」、別名を「VAIO type 505 EXTREME」とも。
紫バイオから、銀バイオ・白バイオとも呼ばれるVAIO第一期と第二期、両方を生きた記念すべきモデル。
ソニーファン、またはVAIOファンからするとお値段の話だけでも色々盛り上がれるモデルでもあるんですが、今見ても信じられないこの薄さはとにかくスゴイとしか言いようがありません。設置面積の大きなPCカードにもこの薄さで対応していて、まだまだ普及し始めだった無線LAN・Wi-Fiにも、そして外出先でのデータ通信にPHSカードも、X505ならこの薄さにキレイに納めて持ち歩ける、そういうぶっ飛んだモバイルPCでした。
ちなみに同時期のA4サイズノートで「バイオZ」も個人的には大好きです。この頃のVAIOはとにかく横顔美人でした。
毎週誰かしらが絶対に呟く「typePの後継、まだ?」のVAIO typeP。
左側の白いのがいわゆる「VAIO typeP」ですね。右側のは「VAIO P」です。初代と二代目という違いもそうなんですが、ファンとしてはVGN型番とVPC型番では世代が違う!みたいな、VAIO全体のコンセプトの違いがあるので混在されると「なんね!!!」と怒ってしまいそうになります。
ジーンズのポケットにも入ってしまうというサイズ感ながら、フルサイズのキーボードが備わったボディで、ノマド的な使い方にも向いている一台でした。
初代モデルはソニーストア限定のオニキスブラックを買いましたね。二代目は店頭モデルでホワイトを買ったはず。
そういえば、こんなモデルもありました。
VAIO Pocket VGF-AP1
多分知らない人の方が多いはず。ウォークマンが本格的にiPod対抗としてラインナップが拡充される前に一瞬、VAIOブランドでデジタルオーディオプレイヤーが発売されていました。
丁度時期的には、iPodの第三世代~iPod miniの頃ですね。他社だと、東芝のGigabeatがG20→G21の頃で、iRiverのHシリーズにも人気が集まっている頃。いわゆる1インチHDD搭載モデルが主流だった頃に発売になったモデルで、液晶付きのリモコン搭載や独自のタッチパッド操作といったソニーらしい使い勝手の良さのあったモデルです。
この年の末頃にはウォークマンのラインナップにHDDモデルが追加されるなどし、そのまま消えていった幻のモデルとも言えるかもしれません。
TV
ちょっと写真が暗くてアレなんですが。
初の有機ELテレビ、XEL-1です。
画面に映し出されているのは当時のティザーですね。リボンをほどくと、そのリボンと同じか、それよりも薄いディスプレイが露わになるという演出が話題を呼びました。
当時、VAIOの人気モデルは11型2スピンドルのモバイルノート「VAIO typeT」で、XEL-1と同じ画面サイズ・解像度ということもあり、次のモデルでは有機EL搭載になるのでは!?なんて噂も飛び交うほど。結局搭載になることはなく、その後に発売されたVAIO type T[TT]を最後にtypeTシリーズも終息してしまいました。
また、XEL-1も後継モデルがリリースされることなく終了。
価格設定もかなり高めでしたし、過去にあったQUOLIAのようなキワモノ・極めモノな位置づけですね。
カメラ
そういえば、カメラ系全く触れてない…と思ったので、最後にデジタル一眼レフカメラのα100を。
ミノルタから継承した事業で、当時Nikonユーザーだった僕には全く響かなかったのですが、今やAマウント・Eマウント、どちらも保有するαオーナーです。
α100以降、300番台のモデルなどでバリアングル液晶が搭載され、二桁型番になったα33/55でEVFを搭載、動体補足性能とEVFのメリットを活かしたライブプレビューに、バリアングル液晶の組合せとどんどん子供を撮るのが楽ちんになったことで、僕はαに乗り換えたんですよね。
今じゃソニーの大事な屋台骨に育ったα。ついに今年は10周年、さらに全部入り最強モデルのα99Ⅱが間もなく発売と、ソニーファンとして、αオーナーとして、まだまだ見逃せない展開盛りだくさんのソニーのαはここから始まったのです。
…あれ?一言沿えるくらいで、写真ガンガン貼っていくよ!!だったのに、全部めっちゃ語ってる……(^^;
まとめ
今回貼った展示はIt’s a SONY展の本当に一部。
まだまだ貼りたい写真もありますが、是非実際に足を運んで見て欲しい!!
ソニーが好き!という人はもちろん、そこまで興味のない人でも「あ、懐かしい」が溢れています。
休日、銀ブラついでに立ち寄ってみるだけでも十分に楽しめます。是非。