日本で最も大きな夏フェス、ROCK IN JAPAN FESTIVALの開催時期を2025年開催分から8月から9月に変更すると発表されました。
筆者も過去、何度も参加しているROCK IN JAPAN FESTIVAL(以下、RIJF)。
会場の国営ひたち海浜公園は関東圏内といえど、一度上野に出て特急に乗り換え……で片道2時間コース。日帰りだったとしても着替えを持って出るのでそれなりに大きな荷物を抱える旅行のような姿になり、1日中好きな音楽や初めましての音楽に触れ、最後に上がる花火まで含め夢のようなひとときを過ごせる夏の一大イベントです。
ここ数年はコロナ禍により開催中止→茨城県医師会からの抗議もあって急遽中止→翌年から千葉県の蘇我に会場を移し、その間に音楽のトレンドが変わり「邦ロック」よりも「邦楽全般」のフェスに変わってしまい足が遠のいているのですが……。
(代表の渋谷氏が体調不良のため会長職に、事実上の引退をした影響も大きいと思っています。)
前置きが長くなりましたが、開催時期の変更理由ですが……
近年の気候変動の中、8月に野外音楽フェスを開催することには運営上の様々な工夫を必要とします。全国各地の夏フェスもそれぞれ救護体制を強化して熱中症対策にあたっていますが、蘇我スポーツ公園で行われるロック・イン・ジャパンは動員が6万人に迫る大規模なフェスで、且つ出演アーティスト構成が多様なため毎回フェスに慣れていない初参加者も多数含まれます。そうした特性を考えた結果、8月での開催を継続することは困難だと判断するに至りました。
ーー2025年から、ロック・イン・ジャパンは千葉市蘇我スポーツ公園で9月のシルバーウィークに開催します。 | ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2024
と、ここ数年の夏の猛暑の中での開催は参加者はもちろん、スタッフや出演するアーティストにも命の危険があると判断してのことのようです。
統計データを照らし合わせてみないとなんとも言えないのですが、特にこの5~10年で夏の気温や天気は日本の夏ではなく赤道直下の国のようにも感じますし、むしろそうした暑そうな地域・国よりも暑いことも珍しくありません。
筆者自身、数年前には絶対に必要がないと思っていた「ハンディファン」「ネッククーラー」を今年遂に購入しましたし、子供の通う学校でも一昔前では考えられない「体操着での通学許可」など猛暑に対してあの手この手で涼を得るような工夫が求められています。
もちろん個人で十分な対策を全員が行えればいいものの、ハンディファンはフェス中には荷物になるし、そもそも人がごった返す中では実際の気温以上に暑く、そして体調を崩す人が多く出ることも容易に想像できます。
「9月のシルバーウィークの時期」も、その年によって暑くも涼しくもあり、この時期の開催が8月の開催からスライドする先として適当かと聞かれるとなんとも微妙な気もしますが、お盆時期を除く次に「夏らしさのある大型連休」としてはここしかないので……。
とはいえ「ROCK IN JAPAN FESTIVALがなくなってしまう」という事態にならなくてホッとすると同時に、個人的にはいつか「8月のひたちなかのROCK IN JAPAN FESTIVAL」が開催できることを今もしぶとく夢見ているのでした。