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頑丈かつ速い、ASUSのSSDエンクロージャー「TUF Gaming A2」を試す

PC

ノートPCのSSDを自分で交換したり、自作PCを組んでいるとなぜか手元に増えていく「M.2 SSD」。
128GBくらいの小容量から自作erだと512GB以上あたりが剥き身で机の上に転がっている人も多いのではないでしょうか。

かくいう筆者も最近メインPCを組み替えたり、昨年ノートPCを買い替えたので、M.2 SSDが机の上に何枚も転がっています。

こういう余っているSSD、何かに使いたいですよね。
PCに載せるほどではないけれど、ちょっとPC間のデータ移行に使いたいとか、家族や友人に旅行の写真などまとめて渡したいとか、USBフラッシュメモリのように使えたら便利~!なんて考えたこと、誰しも1度はあるはずです。

それを解決するのが「外付けケース」。ちょっと格好良く呼ぶなら「エンクロージャー」。
安価なものは2,000円前後から、ちょっといいのは1万円前後で購入できます。当ブログでも過去にエヴァコラボのエンクロージャーを紹介しています。

そんなM.2 SSDのエンクロージャーですが、今回ASUSから「ぜひ使ってみて!」と最新モデルの「TUF Gaming A2」をご提供頂きましたので、ぬるっとレビューしていきます。

TUFブランドらしい「質実剛健」な作り

そもそも「ASUSの「TUF」ってなんぞや……」という話をすると、ASUSが展開するPCパーツやPC本体、周辺機器のブランド、シリーズの1つです。
ASUSのゲーミングブランドといえば「ROG」ですが、TUFも正式には「TUF Gaming」とゲーミングブランドの1つであり、その名の通り圧倒的な耐久性、信頼できる安定性を売りにした、いわば質実剛健さが売り。

ブランドカラーはオレンジ・イエローで、黒やガンメタリックと組み合わせたカラー展開が主。
ROGはブランドカラーがレッド、PCやパーツのイルミネーションもフルカラーが多いのですが、TUFは黄×黒とシンプル。見た目もタフさを売りに、ちょっとゴテっとした展開です。

今回レビュー用に提供頂いた「TUF Gaming A2」もTUF Gamingシリーズらしい、頑丈そうな見た目をしています。

TUFシリーズのイメージカラー「イエロー・オレンジ」の差し色が映えるパッケージ

もちろんパッケージも黒字にブランドカラーのオレンジ・イエローが映えるもの。自作PCユーザーなら「いつものTUG Gamingのマザーボードみたいなパッケージ」と思うかも。
周辺機器まで含めて、ちゃんとブランドイメージを一貫しているのは好感が持てます。

中身はシンプル。エンクロージャー本体とUSBケーブル、そしてマニュアル等

続いて中身をチェック。

TUF Gaming A2本体に加え、両端USB Type-Cのケーブルが1本、エンクロージャーを開閉するのに使う六角レンチ、マニュアルと保証書が入っています。

TUF Gamingシリーズらしい、ゴテっとした見た目

TUF Gaming A2は、ここまで紹介した通り、TUF Gamingシリーズらしいゴテゴテとした強そうなデザインです。

エンクロージャーの中身はSSD。HDDと違い振動で壊れてしまうことはほとんどないと思いますが、大切なデータを保護するのであれば頑丈であればあるほどいいですからね。

実際手に取ってみると「金属の塊」っぽさがあり、重量感と質感、両方で「頑丈そう」と感じられます。

外部接続端子はUSB Type-C。規格はUSB 3.2 Gen 2×2。

付属品のケーブルがUSB Type-Cだった通り、TUF Gaming A2の接続端子はUSB Type-C。
規格は「USB 3.2 Gen 2×2」で、最大転送速度は20Gbpsです。めっちゃ速い。

TUF Gaming A2に内蔵できるSSDは「M.2 SSD」ですが、M.2 SSDにも接続規格が大きく分けて2つ存在します。
低速なSerial ATA接続と高速なNVM Express(NVMe)で、後者に対応するSSDは秒間数千MByteの読み書きが行えます。

TUF Gaming A2のUSB 3.2 Gen2x2の20Gbpsはざっくり秒間2,500MByteの転送速度になるので、高速なNVMe SSDを取り付けた場合でも、速度のロスは少なく済むわけです。

底面は滑り止めも兼ねたマット仕上げ。

続いて底面。六角のボルトが見える通り、こちら側を開けてSSDを取り付けます。

底面はマットな質感。いわゆる「ラバー加工」で滑り止めにもなっています。写真でも埃ついちゃってますけども、そのくらい滑らない。
机の上に置いて使ったときに、うっかりSSDを吹っ飛ばしたり滑り落ちたりし、データ転送中にケーブルが抜けてデータが壊れたり、SSD自体が壊れることもこれなら防ぐことができます。

蓋は六角レンチを使って開けていきます

続いてTUF Gaming A2の中をチェックしていきます。

なので裏蓋を開けていきます。付属の六角レンチを使い、底面の蓋を開けていきます。

ボルトの本数は4本、四辺をしっかり留めているので、例えば落下させて蓋が開いてしまい、SSDが飛び出してしまう心配はありません。こういうところも「TUF」である由縁でしょう。

安心感はありますが、ころころ中身のSSDを交換するにはちょっと不便。(なかなかそんな人はいないと思いますが。)
六角レンチも一般的なサイズなので、万が一紛失した場合でもホームセンターで購入できますし、多分ご自宅のどこかに1個か2個、転がってることも多いので、エンクロージャーを開けるのに専用の治具を必要としないという点はポジティブです。

サーマルパッドも貼り付けられているので発熱対策もバッチリ

蓋が開いたので中身をチェック。
蓋にはサーマルパッドが貼り付けられているので、結構な発熱のあるM.2 NVMe SSDを入れても熱によるパフォーマンス低下の心配はなさそうです。

SSDを固定する金具の位置は初期状態で「2280」で、基板のホールの通り、金具位置を変えればさらに小さな2260、2242サイズを取り付けることもできます。

SSDを取り付けるとこんな感じ。

実際に適当なM.2 SSDを取り付けてみました。
M.2 SSDのサイズに対して、エンクロージャーが二回りほど大きいことがわかります。かなりエンクロージャーの筐体が肉厚なので、確かにこれなら「タフ」らしく、落下などの衝撃でSSDがダメージを負うことはないでしょう。

M.2 SSDの固定はネジではなく、ASUSマザーボードでお馴染みの「M.2 Q-Latch」

ちなみにM.2 SSDといえば、取付用のネジがとても小さく、取り付け中にネジがどっかにいったり何かと組み付けづらい印象があります。

最近はマザーボード各メーカーも工夫をこらし、ネジの代わりのロック機構でM.2 SSDを固定するようになっているのですが、ASUSも「M.2 Q-Latch」という、ネジを使わない、専用治具なども不要のラッチ固定になっています。

そしてTUF Gaming A2も、SSDエンクロージャーながらマザーボード同様のM.2 Q-Latchを採用しています。

同じSSDでも、TUF Gaming A2の方が速い

TUF Gaming A2の強みは頑丈さですが、最新のエンクロージャーが従来製品と比べて性能に違いがあるかもせっかくなのでチェックしてみました。

比較対象は同じASUSの、ROG Arionです。
発売は2019年末、筆者が使っているのはエヴァコラボモデルなのでもう少し後に買ったものですが、5年前に発売になったエンクロージャーと比べて何か性能で違いがあるかは気になります。

そこで適当に余っていたSSDを放り込み、CrystalDiskMarkで読み書き速度を計測してみました。
放り込んだSSDは「WesternDigital SN550 2TB」です。読込速度は最大2,600MB/秒、書込速度は最大1,800MB/秒と、最新のNVMe SSDよりは低速ですが、エンクロージャーに取り付けるSSDとしては丁度いいかなと。

TUF Gaming A2
ROG Arion

実際の計測結果ですが、TUF Gaming A2が最大で1.5倍ほど高速です。
WesternDigital SN550 2TBの基本仕様からすれば最大速度は出ていないのですが、同じSSDでもエンクロージャーが違うだけで速度が変わってきます。

この理由はシンプルで、TUF Gaming A2は「USB 3.2 Gen2x2(最大20Gbps)」、ROG Arionは「USB 3.2 Gen2(Gen2x1)(10Gbps)」で、TUF Gaming A2は転送速度が最大2倍高速です。

エンクロージャーに入れるSSDが「NVMe」であれば、かなり以前のSSDであっても読み書き速度は1000MB/秒を超えるものが多く、SSDのフルスピードを出そうとするとUSB 3.2 Gen 2など10Gbps以下の理論値のものは頭打ちになってしまうんですね。

メインのストレージとして使うこともないため、一般的なUSBフラッシュメモリより高速なので気にしていなかったのですが、実際に計測してみるとこの速度差は結構大きいと感じました。
余らせているSSDの容量次第ですが、それなりに容量の大きなものをエンクロージャーに取り付け、動画データなどをやりとりするのであれば転送速度は速い方がいいでしょう。
「今でも十分に高速」と思っていても、一度体感してしまうと、エンクロージャーも定期的に「最新モデルに買い替える」が正解なんだとわからされます。

TUF Gaming A2の魅力は安心の質実剛健×高速な転送速度

質実剛健な作りが売りのTUF Gamingシリーズにおいて、エンクロージャーも「データを安心して持ち歩ける」ことに期待するのは当然です。
頑丈そうな見た目の通り、MILスペック準拠の堅牢性、IP68の防水性能と、普段の持ち運びの範囲で故障することはなかなか想像できません。

また、ただ頑丈なだけでなく実際の使い勝手の部分では「従来モデルよりも転送速度が速い」のは、嬉しい進化点でしょう。
使用頻度、扱うデータによってメリットを感じられるかは人によって変わってくるとは思いますが、動画データなどファイルサイズの大きなものを持ち運ぶのに使うのであれば、TUF Gaming A2を選んでおけば不満は出ないでしょう。

余っているM.2 SSDを外付けSSDとして使うだけながら、安価な製品では得られない安心感や性能がTUF Gaming A2にはあります。

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