ことでん「20周年記念IruCa」

香川県のローカル鉄道会社「高松琴平電気鉄道(ことでん)」が発行するICカード乗車券の「IruCa」が、2025年2月2日でサービス開始から20周年を迎えました。
これを記念して「20周年記念IruCa」が発行・販売されたので買ってみました。

鉄道などに特段詳しいわけではないのでWikipediaの記載内容を引用すると

2005年2月2日から四国の鉄道・バスでは初の非接触式ICカードシステムとしてサービスを開始した。

と、四国内ではJRよりも早くからサービスを開始したICカード乗車券のサービスとのこと。

また名称のIruCaについては

名称は、同社のマスコットキャラクター「イルカのことちゃん」と「ICカード」(iruka+IC)から由来する。

で、イルカのことちゃんについては

誕生理由は表向きには「大人の事情」であるが、実際の理由は「ことでんが存続の危機に陥った際に、『ことでんは要るか?要らないか?』と話し合ったことに由来し、『ことでんは要るか?』という自戒の意味を込めて、イルカのマスコットキャラクターを採用した」と、高松琴平電気鉄道自身が明かしている。

という、なかなか皮肉的な存在のようです。

今でこそ全国のICカード乗車券は相互利用が可能になっていて、全国どこに行ってもだいたいSuicaで公共交通機関に乗れます。
ただ、そうでなかった頃は地方に行くとSuicaが使えず、そして小銭を券売機に入れて……というのも面倒だったので、関西に行けばICOCAを、東海に行けばTOICAをと複数枚のICカード乗車券を使い分けていました。

そのせいというか、筆者の手元には全国のICカード乗車券があり「なんとなく、知らないICカードがあったら買ってしまう」という、ちょっとだけ収集癖があります。

実はIruCa自体はかなり昔から知っていました。それこそ20年近く前、当時の彼女の友人から「もう使わなくなったから」と、まるでICカード乗車券のコレクターとも思われていたのか学生向け定期券として利用していたIruCaのカードをもらったことがあり、それでIruCaのこと、イルカのことちゃんのことは知っていました。
(各種規約を考えると、ことでんに返却すべきもののように思いますが……)

また、ここ数年は香川に行くことも増えていて、いわゆる普通のIruCaも財布に常に1枚入った状態です。
ことでんでもSuicaが使えればいいんですが、ことでん(電車)ではIruCaしか使えないんですよね。ことでんバスではSuicaなど全国のICカード乗車券が利用できるんですが、香川にいるときはことでんを使うことが多いのでIruCaは手放せません。
ことでんもことでんバスもIruCaで運賃を支払うと割引されるため、こちらも利用頻度が高いとなるとIruCaは手放せないのです。

と、前置きがだいぶ長くなりましたが、これが今回手に入れた「20周年記念IruCa」です。

普段のIruCaがSuicaなど、他社ICカード乗車券に似た券面なのに対し、20周年記念IruCaの券面カラフル。
ちょっとプラスチック感の強いツヤ有仕上げなので使うとあっという間に小傷が目立ってしまいそうです。

台紙には20周年の感謝のメッセージが記載されています。

「自治体のコミュニティバスなど他の交通機関にも広がり」とありますが、実際に使える場所は(ほぼ)香川県内に限りますが、地域の足として根付いた公共交通機関でだいたい利用できるのは、インフラとして十分普及していると思いますし、繰り返しになりますが運賃の割引も考えると香川県内の移動には必須のICカード乗車券です。

台紙にはイルカのことちゃんもいます。

ピンクはことちゃんの奥さんの「ことみちゃん」、赤く小さいのは娘の「ことのちゃん」です。
確か10周年のタイミングでご結婚したんでしたっけ……?

上にも書いたようにかなり皮肉めいた出自ではあるものの、イルカのことちゃんはことでんのキャラクターとして定着していますし、グッズも数多く発売されています。
LINEスタンプも出ていますし、SNSも積極的に更新されていたりと大事にされている、愛されているキャラクターだな~と感じられるのも筆者的には好きポイント高めです。

……でもことちゃん、昔々より丸くなったよね?

ことでんバスの古いラッピングなどと比べると二回りくらい丸くなってます。ことちゃん曰く「かまたまうどんを食べ過ぎた」らしいんですが、そういうのも含めて「愛」ですね。

あと、20周年記念IruCaの販売価格は2,000円で、うち500円がデポジット、1,500円がチャージ残高です。

チャージ時の明細が同封されていたのですが「KD本社駅」と、ことでん本社内でチャージ処理がされているのがちょっとレアかもしれません。

最近知ったんですが、ことでんの本社って瓦町ではなく栗林公園駅(瓦町駅から1駅先)なんですね。
割と前は通っていたのに全然気付かず。
なので高松中央郵便局からの発送ではなく、近くの郵便局からの発送でした。

もう1枚の同封物はサンクスカード。今回の20周年記念IruCaですが、発売日当日に香川にいなかったので、ことでんのオンラインショップで購入しました。
「次はことでんでお待ちしております ことこと」と書いてありますが、買ったカードが自宅に届いたタイミングでは香川にいたという(笑)

いっそ向こうの郵便局で局留めとかできれば直接受け取れたな~とか、このカードにチャージされている分を使えたな~とか思ったりもしましたが、どうせまたすぐに使う機会は訪れるので「チャージ残高が使わずに消えてしまう」ような残念な事態は避けられる予定です。


実際、全国のICカード乗車券の相互利用がどんどん進んでいますし、ICカードのリーダーやシステムの維持や更改にかかる費用は重たく、特に地方では「脱ICカード」としてバーコード決済やクレジットカードのタッチ決済に対応、切替を行う公共交通機関も増えつつあります。

IruCaも地域のインフラとして定着はしていますが、それ以外では全く使えません。こうなると他社から乗り継ぎしやすい他の決済サービスへシフト、統合などもこの先に待っているかもしれません。

でも20周年も続きましたし、いわゆる「公共交通機関のゆるキャラ」として、イルカのことちゃんはかなり好きなので、次の30周年なども記念IruCaが発行されるよう、サービスが続くことを願っています。

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