季節外れのアイキャッチ画像ですいません。
真冬のイルミネーションがキレイな時期に「これから1年よろしくな!」と選んだGoogle Pixel 6とお別れをすることを決めました。
Google Pixel 6はGoogleから2021年10月に発表・発売したAndroidスマートフォン。
その名の通りGoogle Pixelとしては6世代目のモデルで、シリーズの中では初めて大幅に本体デザインやハードウェアを刷新した、いわばGoogleの「次の方向性」を示したスマートフォンです。
最も特徴的なのはGoogleオリジナルのSoC「Tensor」を採用したこと。
Google Pixelシリーズといえば優れたAI処理で、例えば夜間の写真撮影で肉眼では捉えられないような暗闇の向こうの風景を再現したり、音声認識に優れ最近では文字起こしもスムーズに行えることが強みです。
通常こうしたAI処理はスマートフォンで取得したデータをクラウドサーバーへ送り結果を受け取って端末で処理を行い……と時間もかかればデータ通信量も増え、さらにバッテリー消費量も増大してしまうのですが、Tensorを搭載したGoogle Pixel 6ではオンデバイス、つまり通信なしに端末上で高速に処理できるのでAIを活用したユーザー体験が今まで以上に快適になる=GoogleがPixel 6世代で見せた方向性です。
昨今、Googleの様々な機械学習やそれを活かしたAIサービスは優秀で手放せず、それらと親和性の高いスマートフォンでの体験を飛躍的に向上させるともなれば期待値も高めというもの。
が、AI以前にGoogle Pixel 6、お前はスマートフォンとしてダメだ。
ダメな理由 その1・デカい!重たい!
Google Pixel 6にはさらに大画面・高機能な兄弟分「Google Pixel 6 Pro」も用意されています。
これだけ聞くとGoogle Pixel 6はiPhoneであれば12や13、GalaxyであればPlusやUltraと付かないS21やS22のようなサイズ感を想像します。
が、Google Pixel 6、すげーデカいんですわ。
サイズは高さ 158.6 mm × 幅 74.8 mm × 厚さ 8.9 mm。重さは207g。
これ、Androidスマートフォンだと大画面、それこそペンが付属しちゃうぜ!って売りにしているGalaxy Noteシリーズのようなサイズ感です。
筆者が1年ちょっと前までメインで使っていたGalaxy Note10+が高さ 162.3mm × 幅 77.2mm × 厚さ 7.9mm、重さは197g。Google Pixel 6の方が少し小さいものの、厚みと重さでは勝っているという。
もしかしたらメインのスマートフォンとして使っていればこのサイズも許容できたかもしれません。
でも今の位置付けはサブ。さらに名刺に載せている電話番号=結構電話がかかってくるので200g超のインゴットを耳に当てて通話するのはなかなかの筋トレです。
本体の形状も尖っているとはまで言わないものの、角が耳に刺さるので長電話となると結構しんどいのも重さと相まって「お前ほんとに電話か???」と悪態もつきたくなるもんです。
ダメな理由 その2・バッテリーがもたない
「Pixel 6、なんですぐ死んでしまうん……?」
というくらい、Google Pixel 6のバッテリーもちは壊滅的に悪いです。
上にも書いたように筆者のGoogle Pixel 6の使い道はサブ。通話利用がほとんどで、稀にiPhone 12 Proのバッテリーが切れそうだとか、Google Pixel 6の方が近くにあったらこっちでWebを見たりするくらい。スマートフォンのスマートさを全く活かせない使い方しかしていません。
長らくこの使い方をしているサブのAndroidスマートフォンですが、電話がほとんど鳴らない土日であれば「土曜の朝にフル充電、そこから月曜の昼に結構バッテリーが減っていることに気づき慌てて充電」が今までの常だったのに、Google Pixel 6は「土曜の朝にフル充電。土曜の晩に見たらだいたい半分。日曜の朝に見たらすっからかん」になっていることが頻発するほどバッテリーのもちが悪いです。
割と「まだ充電しないでも大丈夫そうだな」と判断できるバッテリー残量から0%になってしまうまでが早い印象。なのでGoogle Pixel 6を使い始めてからの3ヶ月間で、いつの間にかバッテリーが切れ電話をかけてきた人にメッセンジャーで「折り返しください」と言われまくりです。
筆者のGoogle Pixel 6だけの問題かな?と最初はハードウェア不良を疑いましたが、他のGoogle Pixel 6ユーザーに聞いても同じようなことを言ってるのでGoogle Pixel 6の仕様のようです。
毎月のソフトウェアアップデートで少し改善したかなと思うこともありましたが、それも「もつようになった」と自分に言い聞かせる程度の改善、つまりプラシーボ。
Google Pixel 6の前に使っていたGoogle Pixel 5も、なんなら歴代のGoogle Pixelはどれもバッテリーもちが決してよくない機種が多く「もう少しもってくれたらなー」と思っていましたが、それにしてもGoogle Pixel 6のバッテリーもちの悪さはひどい。
対策は毎日寝る前に充電しろ!なんですが、良くも悪くも「サブなので雑に使えそうな機種」を選んでいる中、かなり丁寧に接してあげないといけないのはストレスでした。
ダメな理由 その3・カメラ、そんなにキレイじゃないよね
Google Pixel 6のカメラ、そんなにキレイじゃないんですよね。
長らくGoogle Pixelシリーズのカメラは1,200万画素センサーのものが搭載されてきましたが、Google Pixel 6ではTensorのパワーをフルに活用するためか””50メガピクセル(5,000万画素) Octa PD Quad Bayer 広角カメラ””と、従来の最大で4倍もの解像度をもったカメラ・センサーに変更されました。
Google Pixelシリーズはカメラについて、他社とスペック値で比べると劣る部分を賢いAIの力で補間することで、それらに劣らない写真撮影ができることが強みだと言ってきた中、遂にカメラに手が入ったとなればその写真の仕上がりには期待も高まるというもの。
でもなんだか、何を撮ってもパッとしない。ここぞというときはミラーレスカメラ(Nikon Z 7II)の出番なのでレンズ交換式カメラにも負けない写真が撮れる!やったね!みたいな期待は全くしていないのですが、それにしても肩透かしというか、なんともコメントしづらい写真しか撮れません。
3ヶ月の間にGoogle Pixel 6で撮った写真の中でも比較的まともな写真をピックアップしましたが、まともだと感じるものでもこの程度。
全体的には最近のスマートフォンのカメラに多い彩度アゲアゲ色ギトギト写真ではない、好きな雰囲気の写真なんですが、それなりに映えそうな被写体へ向けてもパキッと決まった写真が出てこないんですよね。
背景ボケなんかもちょっと不自然に感じるし、本当に光学式手ぶれ補正載ってるか……?ってくらい、ちょっとでも暗いとブレるし。
文句は言ったけど、好きなところもある
ここまでGoogle Pixel 6に対して文句をつらつらと書いていますが、それでも気に入っている部分はたくさんあります。
例えば見た目。高級感はないけれど、親しみの持てる淡いポップなツートンカラーはかわいくて好き。
マットなブラックのフレームのおかげでメリハリのある印象になっているのも好き。
目立ちすぎる横に横断するカメラも片側に寄って出っ張っている昨今のスマホに多いカメラと違って机の上で安定するので使い勝手的にはこっちの方がいい。
初物のTensorは性能的に大丈夫かな?と心配になる部分もたくさんあったけど、実際に使ってみたら十分サクサク動いてくれるのも良かった。
ただ自分の中でGoogle Pixelシリーズは「多くは求めないなら丁度いい。サブに使うのにも丁度いい。」といったスマートフォンという印象。
チャレンジに富んだGoogle Pixel 6は、今までの使い方をするにはピタっとハマらないスマートフォンだったようです。
サヨナラ、Google Pixel 6
Google Pixel 6はこの先1年間ちゃんと使うぞ!という気持ちでお迎えをしていて、正直もっと前に「使用感はこんな感じ」「めっちゃ好き」みたいなレビューを書くつもりでした。
だからこそ発売から間もない、それこそGoogle Pixelシリーズのカメラが活躍しそうなイルミネーションが眩しい時期にアイキャッチ画像を用意したわけで。
が、ここまで書いてきた通り新しいことへ挑戦するGoogle Pixelよりも、程ほどに最新OSやGoogleサービスを快適に利用できる今までのGoogle Pixelの方が自分には合っていることがわかりました。
そんなわけでGoogle Pixel 6にはお別れ。
代わりには何にしようか悩みましたが、eSIMが使えるAndroidスマートフォンで求めている性能を満たすのはGoogle Pixel 5くらいしか選択肢がなく、一度手放したのに再度お迎えすることにしました。
これから出てくるGoogle Pixelの最新モデルがまた丁度いいものが出てきてくれたらそれに飛びつく可能性はありますが、しばらくサブのAndroidスマートフォンはGoogle Pixel 5を使っていくことになりそうです。