NTTドコモは2021年9月17日、新たな端末購入方法となる「いつでもカエドキプログラム」を発表しました。2021年9月24日から提供を開始予定。
「いつでもカエドキプログラム」は従来のスマホおかえしプログラムのように、購入した携帯電話機を返却することで、返却時点で残っている端末代の支払いが免除されるサービスです。
「早く返すと更におトク」など、今までのスマホおかえしプログラムと大きく変わった箇所があるため、以下になるべくわかりやすく解説していきます。
復習「スマホおかえしプログラム」の仕組み
先にスマホおかえしプログラムについての復習から。
スマホおかえしプログラムはNTTドコモで対象の携帯電話を36回払いで購入し、分割支払い中に電話機を返却することで最大12回分の支払いが免除されるサービスです。
上図の通り、本体代金(支払総額)を36回で等分したうちの24回を支払い、残る12回は電話機の返却で免除されるサービス内容で、返却を行わない場合はそのまま残り12回分の支払いを行い、手元に購入した電話機を残しておくこともできます。
いつでもカエドキプログラムはココが変わった
さて本体。新しく始まる「いつでもカエドキプログラム」で変わった点を解説していきます。
「残価設定」で24回までの支払いは今までより安く
いつでもカエドキプログラムでは、購入する電話機の「毎月の支払い額」が今までよりも安くなります。
上で復習した通り、スマホおかえしプログラムでは「支払い総額を36で割って毎月等分した金額を支払う」仕組みでしたが、いつでもカエドキプログラムでは「支払総額から一定の残価を引いた額」を最初に23回の分割支払いで払っていきます。
そのため、24回目には「残った金額(残価)をまとめて支払う必要」がありますが、1~23回目までの支払いは残価を引いた額を割った金額で支払うため従来の分割支払いよりも毎月の支払いが安くなります。
さらに電話機を返却した際には「今までよりも大きな残りの支払い額」が免除されるので、2年毎に機種を買い替える場合は今までよりも安く最新機種を利用することができます。
早く返せば更におトクになる「早期利用特典」
記事タイトルにも書いている通り「いつでもカエドキプログラム」は、電話機を早く返すことで更におトクになる「早期利用特典」が設けられています。
いつでもカエドキプログラムでの端末返却は必ず「2年経つ時点」で行わなければいけないわけではありません。例えば1年使った時点で返却を行い、次の機種へ買い替えてもOKです。
この「早めに返却した場合」は
・24回目(残価)の支払いは免除
・23回目までの支払いは続く
のですが、 いつでもカエドキプログラム では「早期利用特典」として
・23回目の支払いまで、毎月の支払いが少し安くなる
ようになっています。
この早期利用特典は「1~22ヶ月目までの返却」を行った場合にのみ適用されます。
返却しないで2年以上使い続ける場合は「再分割」も可能
いつでもカエドキプログラムで機種を返却し、次の機種へ2年毎に買い替えるのが一番オススメされていますが、何かしら理由があって2年以上その機種を使い続けたい、返却せず手元に残しておきたいといったケースもあります。
「24回目の残価」ですが、電話機の返却がなかった場合にはこの残価が更に24回払いに分割され、毎月支払っていくことも可能です。
もちろん、残価の額によっては24回目以降、ドコモショップで一括して払い切ってしまうこともできます。
結局いくらおトクになるのか
なんとなーく「2年使って返却すると今までより安い」のは伝わったと思います。
そこでこれから買う人も多いであろう「iPhone 13 128GB」の販売価格でどのくらい今までよりもおトクになったのかを確認してみました。
本体価格 | 毎月の支払 | 返却時に免除される金額 | 実質負担額 | |
---|---|---|---|---|
いつでもカエドキPG利用 | 111,672円 | 2,444円 | 55,440円 | 56,232円 |
スマホおかえしPG利用 | 3,102円 | 37,224円 | 74,448円 |
※iPhone 13はスマホおかえしプログラムの対象機種ではないため、実際に購入時に選択することはできません。
試算結果として、2年利用しての返却での実質負担額が2万円弱、いつでもカエドキプログラムの方が安くなりました。
機種によって残価設定の額などは異なるため必ず2万円弱安くなるわけではありませんが、どんなに長く使っても2年と決め買い替えている人であれば、いつでもカエドキプログラムを利用した方が今までよりもお買得になる、と覚えておけばいいでしょう。
またiPhoneのように「毎年9~10月頃に新機種が出る」場合、キッチリ1年で買い替えている人も多いはず。
iPhone 13 128GBの場合、早期利用特典は「毎月600円の割引」で、12ヶ月目に返却を行うと23ヶ月目まで11ヶ月間割引が受けられ、その総額は「6,600円」です。
これを返却時に免除される金額である「56,232円」から引くと、12ヶ月目に返却手続きを行った場合の実質負担は「49,632円」に下がります。
スマホおかえしプログラムでは「1年で返却しても2年分を支払う必要」がありました。
上の表だと1年で返却しても74,448円の負担が発生していたわけです。
先にも書いた通り、いつでもカエドキプログラムで1年で返却した場合の負担は49,632円。スマホおかえしプログラムの74.448円と比べると約2.5万円負担額が減っているため「毎年買い替える人」も、今までよりも負担額が減ります。
突如始まった「いつでもカエドキプログラム」ですが、2年毎に買い替える人だけでなく「毎年買い替えたい人」にも大きな恩恵のある、新しい買い方としてかなり好意的に受け止めてもいいサービスではないでしょうか。