NTTドコモの新料金プラン「irumo」「eximo」が発表!今までのプランと何が違う?

ケータイ

NTTドコモから新料金プラン「irumo(読み:イルモ)」「eximo(読み:エクシモ)」が2023年6月20日に発表されました。どちらのプランも2023年7月1日から受付・サービス開始となります。

「irumo」はドコモのエコノミーMVNOを置き換える安価な料金プランで、月間データ容量0.5GB・月額550円から利用できるライトユーザー向けプラン。
「eximo」はギガホ(プレミア)とギガライトを統合・置き換えを行う新料金プランです。

どちらも従来プランから大きく変更になる部分が多いため、月額料金含め本記事では新料金プランについて詳細に解説していきます。

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新エコノミープラン「irumo」

irumoはNTTドコモとして始めて直接提供される「エコノミープラン」です。
従来だと「ドコモのエコノミーMVNO」として提供されていた「OCNモバイルONE」をドコモブランドでの提供に改めたもので、irumoへの変更に伴いサービス内容が色々と変更されています。
なお、irumoの提供開始に伴いOCNモバイルONEは2023年6月26日をもって新規受付が終了になります。

利用可能データ量 0.5GB 3GB 6GB 9GB
月額料金 550円 2,167円 2,827円 3.377円
dカードお支払割 ▲187円
ドコモ光・home 5Gセット割 ▲1,100円
みんなドコモ割 ※回線カウントのみ対象
割引後最安月額料金 550円 880円 1,540円 2,090円
通信速度 3Mbps
※常時4G
5G/4G通信
※混雑時はプレミア/ahamo優先(通信制御対象)
データ量超過後 128Kbps 300Kbps
通話料 22円/30秒
受付店舗 ドコモショップ、量販店、irumo専用サイト、ドコモインフォメーションセンター(TEL)

OCNモバイルONEからNTTドコモのirumoに変更になることで大きな変更となるのが「割引」です。
3GB以上のプランを選んだ場合、dカードお支払割やドコモ光とのセット割が適用されます。各種割引を適用した場合、他社MNOが提供する3GBの料金プランではirumoが最安です。

irumoを契約した回線での家族間通話の無料や割引はありませんが「ファミリー割引/みんなドコモ割」の対象回線になるので、eximoやギガホからirumoへの通話は無料、irumoも含めたファミリー割引内の回線数に応じ割引が増額されます。もし家族にOCNモバイルONEなどドコモのエコノミーMVNOを利用するユーザーがいれば、irumoに変更することでそれ以外の家族の料金が下がります。

もちろんNTTドコモのエコノミープランという位置付けなので、ドコモショップなど店頭での有人サポートを受けられるのもirumoのメリットといえるでしょう。
スマートフォンへのアカウント設定など一部サポートは有料になるとのことですが、料金の相談や各種手続き、電話の発信方法などの基本操作案内などは安価なプランを利用していてもスタッフに相談して行えるのは安心できるポイントです。

ここまでメリットを書いてきましたが、もちろんエコノミープランとしてのデメリットも存在します。
一例として「爆アゲセレクション」でポイント還元対象になるサービスがDisney+、Netflixのみに制限されたり、メールアドレス(@docomo.ne.jp)を利用する場合には330円の有料オプションになるなどが挙げられます。

また3GB以上のプランでは「混雑時の通信制御」の対象です。
特に混雑する場所・時間帯において、irumoは既存のギガホ・ギガライト・ahamo、そしてeximoと比べると通信速度に制限が入りやすくなっています。通信制御は基地局単位なので繋がりが悪いと感じた場合は少し移動してみると解消する可能性はありますが、常日頃から速度の出づらい都心部での利用が多い場合は注意が必要です。

使わない月は安く、使いすぎたら無制限の「eximo」

eximoはギガホ(プレミア)・ギガライトに変わる新プレミアプランです。
既にギガホでも「月間データ利用量が3GB以下であれば割引」が設定されていますが、ギガライトとの統合で「1GB、3GB、それ以上は使い放題」の3ステップで料金変動するプランに改められます。

利用可能データ量 ~1GB ~3GB 3GB以上(以降、無制限)
月額料金 4,565円 5,665円 7,315円
dカードお支払割 ▲187円
ドコモ光・home 5Gセット割 ▲1,100円
みんなドコモ割 最大 ▲1,100円
2回線: 550円 / 3回線以上: ▲1,100円
割引後最安月額料金 2,178円 3,278円 4,928円
通話料 22円/30秒
受付チャネル ドコモショップ、量販店、ドコモオンラインショップ、ドコモインフォメーションセンター(TEL)

料金表の通り、eximoはギガホ・ギガライトのいいとこどりをしたプランといえます。
注意点を挙げるとすれば「割引適用前」で見ると1GB以下の料金はギガライトより値上がりしていますし、1GB以上3GB未満の場合は割引の有無に関わらずギガライトよりも500~1,000円、値上がっています。
代わりに1GBや3GBであってもドコモ光・home 5Gセット割が最大の1,100円の割引に増額されているので、ギガライトユーザーは「自分も家族もネット回線も、ぜ~んぶドコモ」の場合はeximoに変更し、もしそうでない場合はirumoの3GB or 6GBのプランに変更すると良さそうです。

eximo本体の話ではありませんが、ギガホ・ギガライトに2回線目を追加できる「データプラス」はeximoでも継続して提供されます。こちらの月額、月間データ容量(30GB)もそのままです。

eximoのネガティブな点を挙げるとすれば「長期利用ありがとう特典」の対象外となることが挙げられます。
長期利用ありがとう特典はドコモの利用年数に応じ誕生日月のd払いのポイント還元率がアップする特典サービスです。
これまでも利用年数に応じた特典は見直されてきているため、長期利用ありがとう特典に代わるサービスが始まるといいのですが、現時点ではeximoを対象とした特典の案内はないため、ここは続報待ちです。

またeximoの登場にあわせ、ギガホ プレミア/ギガライト・5Gギガホ プレミア/5G ギガライトは2023年6月30日で受付終了となります。

音声通話の割引サービスも同時に変更

irumo、eximoの登場にあわせ音声通話の割引サービスも変更されます。

従来通り選択肢は「かけ放題」か「5分以内の通話が無料」の二択ですが「留守番電話」「キャッチホン」が無料で利用できるよう改められます。
どちらの割引サービスも従来よりも「+110円」の値上がりですが、留守番電話とキャッチホンの月額料金の合計が550円なので実質的には「440円の値下げ」です。

かけ放題などは「ヘビーに通話をする」ため、通話中に他の電話が入ることを想定すると「キャッチホンで知らせてくれる」「切替が難しい場合は(相手次第だけど)留守録に用件をいれてもらえる」ので、通話重視の人の使い勝手向上には寄与してるといえるでしょう。

irumo・eximoの注意点など

ここからは料金以外のirumo・eximoの注意点などを確認できた範囲で解説していきます。

irumoの各種手続きは「専用サイト」を利用することになる

料金プランをirumoに変更した後の各種手続きはMy docomoではなく「irumo専用サイト」を利用するようになります。

元々ヘビーユーザーではない、選んだプラン内の料金で十分おさまる人が多いと思いますので手続きの場面もそこまで存在しないと思いますが、今までのようにMy docomoを開くと手続きが行えない点は注意が必要です。

irumoは「spモードコンテンツ決済」が利用できない

irumoでは会員サイトの月額料金を携帯電話料金に合算・請求できる「spモードコンテンツ決済」を利用することができません。

もしspモードコンテンツ決済を利用して料金を支払っているサイトがある場合、irumoへの変更を行う前に他の支払方法へ変更を行わないと、irumoへのプラン変更が完了した時点で退会扱いになってしまいます。

irumoに変更した月は「変更前の料金」のみかかる

月途中でirumoへ料金を変更する場合、その月の基本使用料の請求は「変更前の料金」のみとなります。

例えばギガライトを使っている人が7月半ばにirumoに変更すると、7月利用・8月請求の料金は「ギガライトの分だけ」となります。

eximoに変更した月の料金は「eximoだけ」

月途中でeximoに料金を変更する場合、その月の基本使用料の請求は「eximoの料金」のみとなります。

5Gギガホ プレミア→eximoのように料金が同じプランだけでなく、ギガライト→eximoのような変更であってもかかるのはeximoだけです。

※余談: これは「その月に利用した高い方のプラン料金を請求する」という仕組みがあるからです。

4G契約はネットで「eximo」に変更する場合、SIMカード再発行になる

ギガホ・ギガライトでは4G向けが「ギガホ・ギガライト」、5G向けが「5Gギガホ・ギガライト」と区別されていましたが、eximoでは4G・5Gで料金プラン名や内容を区別していません。
そのため4G契約でeximoにオンラインで変更を行う場合はMy docomoではなく「ドコモオンラインショップでSIMカードの再発行」を行い、その際にプラン変更を同時に実施するようになります。

プラン変更は新しいSIMカードが手元に到着し、SIMカードの切替手続き(オンライン or 電話)を行った時点で適用されるため、プラン変更はSIMカード到着まで完了しない点に注意が必要です。

ハーティ割引は適用できる?

irumoはハーティ割引の適用対象外です。

eximoはハーティ割引の適用対象ですが、適用した場合には「dカードお支払割」「みんなドコモ割」(その他、条件付の各種割引キャンペーン)が適用できません。

「みんなドコモ」でおトク度があがった新料金プラン

NTTドコモの新料金プラン「irumo」「eximo」ですが、所感としては「みんなドコモユーザーだったらおトクなプラン」だと感じました。
特にドコモの料金ラインナップで弱かった「ライトユーザー」へ向けたirumoも、みんなドコモ割など家族のドコモユーザーがおトクになるサービスの対象になるなど、ドコモから変えたくない・変えられない家族がいる場合に「自分の使い方に合ったプラン」の選択肢の幅が広がったといえるでしょう。

裏を返せば「みんなドコモじゃない」場合にはどのプランを選んでも他社サブブランドやMVNOに比べ割高になるため、検討する場合には自分だけでなく家族も巻き込んでの検討が必須といえます。