耳に優しくライブを楽しめるイヤープラグ「AZLA POM1000」を購入

オーディオ

拙者、邦ロック大好き侍。

少し前からTwitterのタイムラインに流れてくるアイテムで気になっていた「スゴイ耳栓」を購入しました。
今回購入したのはいい感じのイヤーピースなどを多数ラインナップしている「AZLA」の「POM1000」です。

「POM1000」の読みは「ピー・エム・オー1000(せん)」らしいんですが、「ポム栓(ぽむせん)」という可愛い相性には見合わぬカッコイイ真逆のメタルな耳栓です。

なんだか前よりうるさく感じる

コロナ禍以前は多いときに週1回以上何かしらのライブへ足を運んでいましたが、ご存知の通り「密」や「声出し」の宝庫になる音楽ライブはコロナ禍の昨今、公演回数の激減や1公演あたりの入場キャパシティにも制限が設けられるなど、行きたくても行けない状況が続いていました。

関東住まいの邦ロック好きとしてはゴールデンウィークの「JAPAN JAM」に夏の「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」といった定番イベントが2022年は開催され、バンドの単一公演もコロナ禍以前とまではいかないにしても、今までのように新譜ひっさげてのツアーが行われるなど、だんだんと「ライブに行ける状況」になってきたのは喜ばしい限り。
流石に週一とはいきませんが、今夏以降は月1ペースで何かしらのライブに足を運ぶ程度には好きなバンド・アーティストのライブを楽しんでいます。

が、なんだかライブに行くと今までよりも音がうるさく感じるんですよね。

久しぶりのライブなので耳があの爆音を忘れてしまったのかなと思いつつ、コロナ禍以前はライブ中に身につけていなかったApple Watchが、毎回「こんな音量で聞いてたらお前聴力失うぞ」と警告もしてきます。

ライブ中、数分おきに「音でかすぎ、聴力失うぞ」と警告してくるApple Watch

そこで興味を持ったのが「ライブ用の耳栓」です。
見た目のメカメカしさとAZLAのイヤーピースの着け心地が気に入っていることを理由に「POM1000」を購入してみました。

付属品てんこ盛り 耳栓とは思えぬ高級感の「POM1000」

耳栓には見えないかなり立派なPOM1000のパッケージ

POM1000の購入先はヨドバシカメラ。お値段は5,500円(税込/10%ポイント還元)。
スポンジみたいな耳栓だったら何十個買えるかわからんようなお値段です。

しかも呼び名は「耳栓」ではなく「イヤープラグ」らしい。直訳すれば耳栓なんですが、わざわざ小洒落た呼び名をするくらいですから、値段と相まって期待しないわけにはいきません。パッケージも立派だしね。

付属品もかなり豪華。しかしポーチはあまり使い道がなさそうな……(常に交換用のイヤーピース持ち歩くわけではないですし)

それではご開帳~!と、中身はPOM1000本体以外に立派なケースや交換用のイヤーピースなど充実しています。

余談ですが付属するさらっとした方のイヤーピース「SednaEarfit MAX」は3サイズ・1ペアずつで4,000円くらいしますし、ねっとりした方のイヤーピース「SednaEarfit XELASTEC」は1サイズ・2ペアで3,000円くらいします。(付属のSednaEarfit XELASTECは2サイズ・1ペアずつですが)
なのでイヤーピース代で元がとれます。

ローレット加工でギラッとしたアルミの質感がかっこいいPOM1000本体

POM1000本体は工作精度の高いアルミ筐体だけあって質感はかなり高め。
フルワイヤレスイヤホンではないのでそれと比べると本体は小ぶりで、耳穴を塞ぐだけなので装着してもあまり重さを感じたり接地面の広さからくる圧迫感などはありません。

最初に装着されているイヤーピースは「SednaEarfit MAX」のMサイズ。
上に書いた通りイヤーピースは2種・複数サイズが同梱されているので、ここは普段使いのイヤホンのイヤーピースサイズに合わせお好みで取り替えて使いましょう。

POM1000自体を放り込むケースもアルミ製。ローレット加工も施されているので指先が滑ることなく利用できる他、デザインもPOM1000同様にメカニカルな雰囲気でいいですね。

POM1000の売りは独自の「C」型のスリット

そしてPOM1000の一番の売りがハウジング部に設けられた「C」のスリット。

本体をひねることで外の音を取り込めるようにもできます。
「|」が一番閉じた状態で「●」が一番開いた状態。フルワイヤレスイヤホンの外音取り込み機能のように集音マイクで外の音を拾って音楽とミキシングして……なんて高機能なものではありませんが、いざ耳に装着して「聞こえすぎ・聞こえなさすぎ」にもフレキシブルに対応できるのはかなり便利そう。

実際安価な耳栓は他にも選択肢がありますが、高価なPOM1000を選んだ理由もこの機能があるからです。

専用のキャリングケースはもう少しPOM1000の出し入れがスマートになる工夫がほしかった

唯一残念に感じたのは付属ケースで、外観の質感の高さに対しキャップを開けると中はチープ。

POM1000を中に放り込むだけのシンプルな作りなんですが、個人的にはキャップを開けたら引き出すと同時にトレーがあって、そこにはめこむとかして収納できたらもっと使い勝手と満足度が高かったのにな~。

実際に邦ロックフェスでPOM1000を使ってみた

けやき広場には協賛したアーティストたちの名前の入った、フェスロゴを配した提灯が飾られていました。まさに祭-fes-。

近所のライブハウスことさいたまスーパーアリーナ。
そこで開催された「SAITAMA ROCK FESTIVAL “SAI” 2022」のDay2がPOM1000のデビュー戦。

余談になりますが、会場入りの10分前くらいに近所のヨドバシカメラに駆け込んで購入しました。

実際に使い心地ですが、POM1000を耳に入れた瞬間に鼓膜をつんざくような音の鳴りを感じることはなくなります。
だからといって遮音されて聞こえが悪くなっているわけでもなく、イヤホンで聴いているような頭の中心で鳴っているような聞こえでもありません。

例えるならば「静粛性の高い車の中で、気合いの入ったセッティングを行ったカーオーディオで聞いている感じ」が一番近いかも。
もちろんライブ会場なので低音のような全身で感じるドシンとした重たい音圧は感じられますし、ただ耳に入ってくる音が遮られるというよりも、自然に心地のいいボリュームに抑えられます。

当日演奏された曲だと、例えばELLEGARDENの「Fire Cracker」のイントロやサビで目立つ攻撃的なエレキギターの音が、いい意味で角の取れた音で耳に入ってくるので聴き疲れがありません。

ステージの左右に吊り下げられたラインアレイスピーカーが音割れしたのでは?というくらいキンキンでギャンギャンに鳴るディストーションやファズのかけられた音が本当に聴きやすい音になるんですよね。

耳穴を塞いで音を遮るのではなく、耳穴に音楽を聴きやすくするフィルターを一枚取り付けるような感覚です。

POM1000で優しくライブを楽しもう

ライブに何を期待して行くかは人それぞれだとは思いますが、特にロックなどは生音×爆音の演奏を全身で感じることを期待していく人は多いでしょう。僕もその一人です。

それでもどうしても苦手な音が続く曲もありますし、普段は平気でも体調次第で「今日はどうしても耳が痛く感じる」ようなときもあります。

ちょっとケチくさい言い方になりますが、ライブのチケットって決して安くないですよね。
どうしても見たくて遠方の会場ならチケットが買える!と遠征をしてライブに赴くこともあり、そうなればチケット代以上の交通費や宿泊費もかかります。

お金もかかっているし、何より楽しみにしていたライブで耳の調子を理由に公演中も、公演後も、なんだか楽しみきれなかったなぁ……と感じるのはすごく残念な体験・思い出になってしまいます。

そんなとき「使うかも」とPOM1000を持ってライブに参加すれば不快な思いも残念な思いもせずにライブを楽しむことが可能です。
「耳栓」として考えたらPOM1000は高いかもしれませんが、その日その時だけの一度きりのライブを公開せずに楽しめるツールとして考えたら決して高くはないはず。

ライブの音・耳に一度でも不安を感じたことがある人は購入を検討する価値があります。オススメです。