NTTドコモのオンライン専用プラン「ahamo」の専用オプションとして、データ容量を100GBまで増量する「大盛りオプション」が登場しました。
大盛りオプションを追加した際の利用料は4,950円。5,000円以下で月間100GBもデータ通信が行える、さらに5分以内の国内通話は何度も無料とお買い得感がずば抜けて高い内容になっているのは間違いありません。
が、ここで気になるのが「無制限プラン」との価格差です。
データ容量に上限のない無制限プランの価格といえばだいた7,000~8,000円。ですが家族複数人でNTTドコモを使っている場合やインターネット回線にドコモ光を使っている場合は、この金額からぐぐっと割引が適用されます。そうした割引を適用していくと、実は無制限プランの方がお買得なのでは……?と思わなくもないので、簡単にですが本記事では「大盛りahamoと無制限プランを比較」していきます。
ahamo+大盛りオプションと5Gギガホ プレミアを比較
ahamo+大盛りオプションと比較する料金プランはNTTドコモの「5Gギガホ プレミア」です。
機種ラインナップのほとんどが5G対応になりましたし今後のプランの見直し=機種の買い替えタイミングだと思いますので、その際に選ぶことになるであろう5Gプランとの比較が適当だと思いますので、この内容で比較していきます。
5Gギガホ プレミアに割引がなければahamoの方がおトク
料金プラン | ||
---|---|---|
ahamo+大盛りOP | 5Gギガホ プレミア | |
データ容量 | 100GB | 無制限 |
通話料 | 5分以内の国内通話が何度でも無料 (5分超過分は22円/30秒) |
22円/30秒 |
月額 | 4,950円 | 7,315円 |
まずは5Gギガホ プレミアに一切の割引を適用しない状態で比較しました。
この状態だとahamo+大盛りオプションとの価格差は2,500円弱とかなり大きな価格差です。2,500円弱の差ともなると、ahamo+大盛りオプションで最新のiPhone 13 miniを36回払いで購入し、その端末代金を加えて5Gギガホ プレミアとトントンになるくらい。
つまり、100GBで足りない!不安!とでもならない限りはahamo+大盛りオプションを選んだ方がお買得です。
各種割引をフル適用すると5Gギガホ プレミアの方が額面ではおトク
では「5Gギガホ プレミア」に割引を最大まで適用したらどうなるでしょうか。その比較が以下です。
料金プラン | ||
---|---|---|
ahamo+大盛りOP | 5Gギガホ プレミア | |
データ容量 | 100GB | 無制限 |
通話料 | 5分以内の国内通話が何度でも無料 (5分超過分は22円/30秒) |
22円/30秒 |
月額 | 4,950円 | 7,315円 |
みんなドコモ割 | – | ▲1,100円 |
ドコモ光セット割 | – | ▲1,100円 |
dカードお支払割 | – | ▲187円 |
合計 | 4,950円 | 4,928円 |
フルに割引を適用した場合はなんと22円だけですがデータ容量無制限の5Gギガホ プレミアの方が安くなります。
上記の通りにするには「自分を含め3回線以上、ドコモの対象プラン利用者でファミリー割引を組む」ことが必要ですが、両親+子供の3人家族でドコモを使っているようなシチュエーションは十分に考えられますので、この条件を満たすことも容易でしょう。
例えば両親はそんなにデータ容量が必要ないので「父ahamo」「母ahamo」「子供5Gギガホ プレミア」のような組み合わせでも、みんなドコモ割の1,100円引きの対象になります。
ドコモ光セット割は自宅にインターネット回線があり、それがドコモ光だった場合の割引です。昨今はテレワークや動画配信サービスの利用もあって、自宅にネット回線を引いている人も多いですし、ドコモユーザーであればドコモ光を選んだ方がおトクになりますので、ここも条件としてのハードルは低いでしょう。
また、子供が独り立ちをした場合でも「実家でドコモ光に加入している」「そのドコモ光が紐付く回線(例えば父親の回線)とファミリー割引を組んでいる」なら割引対象になりますので、ここも家族でドコモを使っていれば十分に割引対象になると言えます。
最後にdカードお支払割。これも「家族の利用料の支払いを一括にまとめていて、代表者のdカードで毎月支払いを行っている」でも適用されますので、特にデータ通信量の多そうな子供だけ5Gギガホ プレミアにした場合でも適用できる割引です。
そのため「家族3人以上がドコモユーザー」というケースでは、実はahamo+大盛りオプションを選ばず、従来通り5Gギガホ プレミアを選択しても十分にお買得になることがわかります。
ただ、サービスの内訳まで揃えるとなると「5分以内の国内通話が無料」まで揃える必要があり、その分を加味すれば770円、ahamo+大盛りオプションの方がお買得です。20GBじゃ足りない、でも100GBや無制限までは必要ないけど、通話は5分以内の定額があると助かる、なんて人はahamo+大盛りオプションを選んだ方がいいわけです。
どっちがおトクかの鍵は「セット割」と「通話料」
ahamo+大盛りオプションと5Gギガホ プレミアを比較しどちらがおトクかは、適用できる割引と通話料次第だということがわかります。
家族で利用している携帯電話会社がバラバラになっている場合はahamo+大盛りオプションの方がおトクです。
家の都合、ドコモ光が申し込めず他社のインターネット回線を利用している場合もahamo+大盛りオプションの方がおトクです。
また、フルに割引を適用した5Gギガホ プレミアとの価格差はたったの22円なので、月に1度でも通話をすればahamo+大盛りオプションとの価格差はゼロになりますし、2回以上の通話か31秒以上の通話をした時点でahamo+大盛りオプションの方がおトクになります。
もちろん5Gギガホ プレミアを選ぶことでドコモショップや家電量販店など実店舗の端末購入やサポートを受けられるといったメリットもありますので、極端に「どっちの方が絶対にいい」とも言えないのですが「ahamoにしたら絶対に安くなる」でもないということは、大盛りオプションまで必要として検討する際には、一度立ち止まって考えてみると良さそうです。
なお「au」や「SoftBank」の無制限プランを選んだ場合の結果もほぼ同様で「家族で同じ会社を利用中」「割引対象のインターネット回線を利用中」であれば5,000円くらいまで利用料が下がります。
こうしたケースでは、ahamo+大盛りオプションに惹かれ家族一人がahamoにのりかえることで、他の家族の割引が減額されてしまい、トータルの通信料が今までよりも高くなることも考えられます。
ドコモユーザーでも他社ユーザーでも、ahamo+大盛りオプションへの乗換は勢いで変えない方がいいでしょう。