ThinkPad X13 Gen2が到着、Xシリーズの新スタンダードモデルをチェック

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ThinkPad X13 Gen2を購入しました。

ThinkPad X13 Gen2はLenovoから発売になったモバイルノートPCで、製品名の通りThinkPad Xシリーズに属する13インチディスプレイを搭載したモデル。Gen2の通り、昨年2020年モデルの「X13 Gen1」の後継製品です。

受注開始も3月中頃から、納期も3~4週間表示なので手元に届いたThinkPad X13 Gen2は発売したての新モデルを、かなり早くに手にした状態。
ネット上に正確なレビューなどもありませんので、つらつらと購入した理由や構成、本体各部を今回はご紹介していきます。

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ThinkPad X13 Gen2を買った理由

4年近く使ったThinkPad X1 Carbon Gen5

今まで使っていたノートPCは2017年に購入したThinkPad X1 Carbon Gen5。
丁度4年前の4月にオーダー、GW前に受け取っているのでメインのノートPCの買い替えは実に4年ぶりです。
昨年末にはApple Silicon搭載のMacBook Airを購入していますが、使ってみたところ「なんか違う」とフィーリングが合わずすぐに手放してしまったのでノーカンとしたいところ。

正直ThinkPad X1 Carbon Gen5にも不満らしい不満はありません。
ただ、3年以上使うと拡張保証も終わっているので「もしも」を考えると外でガシガシ使うのもちょっと怖かったりもします。
仮にもモバイラーなので一定期間でモバイル機器は買い替えないと……!という使命感もあります。
もし不満をあげるとすれば性能面で2017年モデルは「2コア/4スレッド」で、2018年モデルからは「4コア/8スレッド」とCPUのマルチコア化が進んだことでしょう。ここは明らかにパワーの違いを感じるため、時々最近のノートPCをレビュー等々でさわると「いいな……」と思うこともあり、4年使ったし買い替えていいだろ!と。

今回も買い替え先としてThinkPad X1 Carbon Gen9や、本体重量が1kgを切るThinkPad X1 Nanoも検討しましたが、フラグシップモデルの「X1シリーズ」だけあって欲しい構成を選ぶと20万を超えてしまうため、同じ構成でも20万円以下で購入できるコスト的な都合でThinkPad X13 Gen2を選択しました。

詳細なスペックの比較は面倒なので割愛しますが、これまで使ってきたThinkPad X1 Carbon Gen5と今回購入したThinkPad X13 Gen2では本体サイズや重量の差もあまりないのも最終的にX13 Gen2を選んだ決め手になっています。

購入したThinkPad X13 Gen2の構成

ThinkPadのほとんどのモデルはLenovoの直販サイトでの購入となり、ユーザー自身で構成を選ぶCTO形式での注文・購入です。筆者が購入したThinkPad X13 Gen2の構成は以下の通り。

OS Windows 10 Home
→ Windows 10 Proへアップグレード
CPU Intel Core i7-1165G7(2.8GHz/4コア・8スレッド)
メモリ 16GB(LPDDR4X-4266MHz/オンボード)
ストレージ 128GB PCIe-NVMe SSD
→ Samsung 980 PRO 500GBに交換
グラフィックチップ CPU内蔵(Intel Iris Xe Graphics)
ディスプレイ 13.3インチ WQXGA IPS液晶
ワイヤレスLAN Intel Wi-Fi 6E AX210(IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax)
Bluetooth Bluetooth 5.2
ワイヤレスWAN 5G対応モデム搭載
生体認証 指紋認証・顔認証(IRカメラ)
バッテリー 3セル 41Wh・最長17.8時間稼動(JEITA2.0計測時)
本体サイズ 約 305.8×217.06×18.19mm
重量 約1.21kg

レノボ直販サイトではいくつかベース構成が用意されていて、今回は「ThinkPad X13 Gen2:プレミアム」から一部を好みの内容に変更。
購入時の価格を抑えるためにSSDは最小の128GBにし、別途用意したSamsung 980 PRO 500GBに到着後初回起動前に交換。
2021年モデルのThinkPadは5Gモデムを搭載できるためもちろんこちらも搭載。

メインメモリは16GB。後から増設・交換ができないので最大の32GBまで積むか悩んだものの、外出時に使うだけなら困らないことはこれまで使っていたThinkPad X1 Carbon Gen5で確認済みだったので今回の16GBで。(32GB選択時の価格の上がり具合もちょっとえぐいので…)

正直最初はCore i5とWUXGA液晶の組み合わせ、つまりもう1段下のベース構成からカスタマイズして購入する予定でしたが部材欠品等のエラーが出て注文できなかったので今回の構成での購入になりました。

▼ ThinkPad X13 Gen2のSSD交換手順

ThinkPad X13 Gen2の各部をチェック

アスペクト比が16:10に広がった2021年モデルのThinkPad

注文から丁度4週間、待ちに待ったThinkPad X13 Gen2ですが、従来モデルとの外観での大きな変更点はディスプレイ比率。
Windows Vista登場以降、多くのメーカー・多くの機種で標準になったアスペクト比16:9から縦に広くなった16:10のディスプレイを搭載しています。
最近はSurfaceシリーズを中心に3:2など、縦解像度が1080px以上のディスプレイを搭載するノートPCや2in1 PCも増えていて、ThinkPadもこのX13 Gen2や昨年末に発売になったThinkPad X1 Nanoなど、最新モデルではディスプレイが縦に広いモデルが幅広くラインナップされています。

「Lenovo」のロゴがプリントから金属プレートに変わりました。

閉じた状態の見た目はいつも通りのThinkPad。
左上のロゴの「i」の部分がスリープ時に点灯するのもいつも通り。

右下のLenovoロゴはヘアライン処理された金属プレートが取り付けられています。ここは従来モデルだとシルク印刷されていた箇所なのでX13 Gen1ではなくX13 Gen2であることを見分けるポイントです。

トラックパッドが従来モデルよりも大型化

キーボードもいつも通り。中央の赤ポチことトラックポイントの虜になっている身としては、もうこのキーボードでないと文章もコードも何も打てません。
今回はUSキーボード配列を選択しているのでEnterキー周辺の「:」等の記号キーが変則的なサイズになっていないのもGood。JIS配列を選択した場合はX13 Gen1までと同じく、キーサイズが少し小さくなるようです。

また、トラックパッドも従来モデルより大型化しています。使わないのでなくてもいいんですが。

キーボードのキーストロークは、これもいつも通りのThinkPad。
「7段キーボード時代と比べて……」なんて話ももう昔話でいいでしょう。最近のノートPCとしては十分すぎるキーストローク幅が確保されているので打鍵感は十分気持ちのいいものです。(好みがあるとはいえ、AppleのMagic Keyboardが最高と言っている人は洗脳されていると思ってます)

メインPCのキーボードもThinkPad TrackPoint Keyboard IIなのでデスクトップでもノートPCでも同じ打鍵感でタイピングできるのが本当に最高です。

X13 Gen2からの変更点が電源ボタン。今回から指紋認証センサーを兼ねる作りに変わっています。
今まではトラックパッドの右脇(パームレストの右手側)に配置されていたので、これは久々に「変わった」と感じる部分かも。

ZoomやTeams等、最近出番の多いWebカメラ。
今回はWindowsのログインなど顔認証が行えるIRカメラも搭載した構成で購入しました。中央がWebカメラで、右隣がIRカメラ。もちろん、Webカメラを使いたくないときに物理的に蓋をして映らなくする「ThinkShutter」も付いています。

本体右サイドのポートはUSB type-Aが1つ。
左端に見えるスリットはスマートカード対応にした場合の挿入口で、今回は非搭載としたので蓋がされています。非搭載にしたらここはキレイにスリットがないボトムケースにしてほしかったな~なんて思ったりもするので、気が向いたらパーツを買って使いもしないのに取り付けているかもしれません。

続いて本体左側面。
左側からUSB type-C(Thunderbolt 4/USB-PDにも対応)が2つ。イーサネットアダプター(有線LAN)の取付口、HDMI、USB type-A、そして3.5mmステレオイヤホンジャック。

拡張性は流石ビジネスシーンで利用されるThinkPadだけあって、2021年モデルであっても十分に多種多様な外部接続ポートが揃っています。

本体背面、いわゆるヒンジ側にはSIMカードスロット。
2018年モデル以降同様にnanoSIMカードに対応したスロットです。X13 Gen1ではmicroSDカードも取付できたようですが、X13 Gen2ではnanoSIMカードのみ。
(WWANの搭載/非搭載や、搭載時に4G/5Gどっちのモジュールを搭載するかでも変わるのかもしれませんが)


すごいシンプルに「X13 Gen2、いいよ」って感じです。

ThinkPadといえば昔ながらの弁当箱な筐体で質実堅剛で信頼できるハードウェアのイメージが強いのですが、一度X1 Carbonを使ってしまうとThinkPadらしさを残しつつ、現代的なソリッドなモバイルノートとしての格好良さも兼ね備えた様に惚れ込んでしまい「次もX1 Carbonを買うぞ」という気持ちになります。

逆にXシリーズはThnkPadの花形シリーズながら「昔ながら」のスタイルを維持しているせいもあり、X1 Carbonと比べ古くささを感じたり、最小構成価格で10万円を切るなど廉価版に位置付けられてしまう弱点もあります。

筆者が2017年に購入したX1 Carbon Gen5と同時期のX270は前述の通り「古くささ」がどうしても目立つマシンでしたが、2018年のX280からバッテリー内蔵型になり本体が薄型化。続く2019年には長らく続いてきた12型ディスプレイを13型に大型化し、ディスプレイベゼルも狭額縁化するなど外観の部分でしっかりトレンドを押さえた進化が続きました。

今回も最初こそX1 Carbonで検討したのですが、最新のX1 Carbon Gen9は
 ・重量が最軽量で1.13kg~(Gen8までは1.09kg)
 ・イーサネットアダプターのポートが消失
と先代モデルと比べ劣る箇所がいくつかあります。

X13 Gen2の重量は構成にもよりますが、筆者が購入した構成では1.21kg~とX1 Carbon Gen9との重量差は100g以下。
イーサネットアダプターのポートも継続して用意されています。
また価格についてもX1 Carbon Gen9とX13 Gen2で近しい構成にすると5万円近い価格差もあり、トータルバランスで見るとX13 Gen2の方が優れているように感じます。

もし外観が昔ながらの弁当箱のままであればX1 Carbonの後釜としては選ばなかったのですが、4年間の間の進化と現在の販売価格を考えると、3~4年かそれ以上使ったX1/XシリーズのThinkPadの買い替え先として丁度いい受け皿になっているのがX13 Gen2ではないかと筆者は考えています。
記事タイトルを回収すべくここに書いておきますが、数あるThinkPadの中でもモバイル向けのX・X1の2シリーズの中で、スタンダードモデルとしての完成度はかなり高い1台です。

まだセットアップを終えたばかりで実際の使い心地などは語れませんが、実機を確認せずに購入したX13 Gen2の外観や質感、構成と価格を考えるとかなり満足度の高い買い物になっています。

次回以降は、ベンチマーク結果などをご紹介していきます。

▼ ThinkPad X13 Gen2のモデル詳細・注文は以下から。109,824円~で販売中。
ThinkPad X13 Gen 2 | コンパクトな薄型軽量モバイルPC | レノボジャパン