各社学割もスタートし、お子様の携帯電話についてお考えのご家庭には悲報かもしれません。
「契約が少し面倒になる」ケースがありますので、予めご準備頂きたいなーと思って本稿を書いています。
2月1日より、NTTドコモの契約時の審査基準に大幅な変更が入ります。
※前半は真面目に学割検討中の方向け、後半は“一部の方向け”です。
90日以内の同一契約種別の申込は原則1名義2回線まで
…こう書くと、なんかわかりづらいですよね。
タイトルに「学割」と入っている通り、学割は「学生本人がお得になる」以外に「学生の家族もお得になる」キャンペーンです。しかし「学生の家族」は「新規契約や乗り換え」でないと割引きが受けられないため、学割シーズンは『家族みんなで他社に乗り換える』方が非常に多くなる季節です。
では、なぜ、家族みんなの乗り換えに注意なのか。
学割シーズンあるある、という話をしますと…
Case1.家族の携帯は全てお父さんorお母さん名義。全員で乗り換え
元々家族で使っている携帯電話が複数台あるとします。お父さん、お母さん、お子様n名、これが全部誰かの名義にまとまっている場合ですね。
今回はわかりやすく
- 4人家族
- 4台所有・全て父名義
としましょう。
他社への乗り換えですが、原則「移転元の携帯会社での契約名義」と「移転先の携帯会社での契約名義」は同一でないといけない決まりがあります。
すると今回の基準の場合、他社→ドコモへの乗り換えに際して、全てお父さんの名義での契約となるため申込が4台です。90日以内同一名義の申込は2台までと決まっていますので、4台の乗り換えができないのです。
Case2.家族全員でドコモに乗り換え。お子さんは今回初めて携帯デビュー!
これも学割シーズンあるある。
お子様の卒業・入学に際し、初めて携帯電話を持たせるというご家庭は少なくないかと思います。
しかし、まだアルバイトもしていない、自立した収入も確保していないお子様の携帯電話代金を支払うのはお父さん、またはお母さん。なので、契約の名義についてもどちらかのご名義で…というご契約になることがよくあります。
また、卒業・入学に際し学生証の返却などで契約に必要な書類が足りないようなケースもあり、再度の来店は面倒くさいのでご同伴されているお父さんお母さんの名義で契約をするというパターンも多いですね。
Case1と違い「乗り換えと新規が混在している申込」となりますが
- 3人家族
- 2台所有。どちらも父名義。今回どちらも乗り換え。
- 新規に子供に父名義で1台契約
という場合でも「乗り換え2台」と「新規1台」全て父名義になり、90日以内同一名義の申込が3台になるため、やはり今回の申込基準では弾かれてしまいます。
どうすれば家族全員、ちゃんと携帯を買い換えられるのか
はい、解決策です。
移転元携帯会社で名義変更をしておく
一番シンプルですね。誰もが思いつく方法です。
ドコモに乗り換えを行う前に、auやSoftbankといった移転元の携帯会社で契約の名義を変更してください。最終的にドコモと契約する時点で「1名義2回線に収まるように」なっていれば問題ありません。
ただ、学割シーズンの携帯ショップはとにかく混みます。名義の変更を行うだけでも数時間待たされる事もザラですし、手続きを行った翌日から名義が変更となる携帯会社もありますので、その日のうちに家族全員の携帯が新しくできない可能性もあります。
ドコモへの乗り換え手続き時に同時に名義を変えてしまう
携帯電話販売店勤務、または携帯電話が好きで買っている人じゃないとご存じない方法なんですよね。
ドコモの正規取扱店であればドコモショップ、家電量販店、併売店、どこでもこの方法でお手続きが可能です。手続きそのものは簡単で
- 現在のご名義の方が来店する
- 乗り換えに際して名義を変更する方も一緒に来店する
- それぞれの本人確認書類がある
- 店頭で「乗り換えに際して名義を変更したい」とお申し出て頂く
だけです。すごい簡単。
Case1であれば
- お父さん、お母さんの携帯はお父さん名義のまま
- お子様二人の分はお母さんの名義や、お子様の名義
に変更してドコモに乗り換えができるので「90日以内同一名義の申込は2回線まで」に収まりますので問題なく契約することができます。
Case2については
- お子様の分をお母さん名義にする
- お母さんが利用している携帯を乗り換えに際しお母さん名義に変更する
とすれば、同じく「90日以内同一名義の申込は2回線まで」に該当しませんので大丈夫です。
注意点
しかし、この名義変更ですが、ちょっとだけ罠があります。
「原則、同一姓、同一住所の方へのご変更は可能」というルールなんです。
そうそうないとは思いますが、ご家族でご住所が違う…なんて事になると「戸籍謄本/抄本」などの書類で親子関係などを証明出来る証明書が別にないと変更ができないことがあります。
ご結婚等でお子様の名字が一人変わっている…なんて場合、親子関係や兄弟関係が証明出来なくなりますので、旧姓・新姓が記載された同様の書類が必要になりますのでご注意ください。
学割を対象とした場合はレアなケースですが、稀にそういうことがありますので。。。
なお、そもそも離婚をしているといった場合、証明書類にも「離婚」や「除籍」などハッキリ書かれますのでそもそもこの方法は使えません。筆者もバツイチなのでハッキリ離婚・除籍と書かれています。
できることなら事前に確認を
そもそも、こういうレアなケースでなくても、家族皆さんで携帯電話のご購入・乗り換えをする際には販売店やお客様窓口に問い合わせをしてください。
「誰名義」で「何台」とか、どういう風に契約をしたいのか言って頂ければある程度柔軟性のある必要書類の準備についてハッキリと答えてくれるはずです。
また、家族全員での乗り換え・複数台の購入はどうしても複雑な手続きとなるため
- 問い合わせの際にメモを取る
- 問い合わせ日時、担当者名も控える
などして頂くと完璧です。誤案内がないと思いたいですし、クレームを付けろ!というわけではありませんが、ある程度このあたりを記録しておいて頂けると、もし店頭での購入時にトラブルになっても「なんとかできること」が結構ありますので。
これで皆様が、無事家族全員でお得に学割の恩恵を受け、ご契約できることを祈っております。
買い回りのプロの皆様へ
ここからは「携帯電話の契約に精通した皆様」へのご注意事項です。
本エントリーのタイトル通り、ドコモの審査基準が大幅に変更になります。
2月1日からは「既存回線の支払い実績等による与信」や「預託金」は使えません。
また、本審査基準の変更は「契約種別変更」も対象となっています。
90日以内に
- 音声
- データ
- 特定デバイス
の間を行き来する契約種別変更でも90日以内1名義2回線の対象です。
「音声で開けた回線を当月データプランに変更したので音声の買い回りはゼロだ!」というのも無理になります。
「データを音声にして飛ばして、枠が空いたので他から茸に持ってこよう!」というのも無理です。
そもそも90日以内ということで、2月1日の基準変更日から遡って90日以内の開通・変更の実績も見ますので、今から慌てて弾を作ろうと契約の変更をおこなっても2月以降は買い回りがあがってしまうので、休眠回線を叩き起こす術がなくなります。
敢えて、それでも…という猛者の皆様は、月内になるべく音声に変更して転出準備をされた方がいいのではないでしょうか。