あっという間に夏が終わった。
昔から言い続けているが、夏が嫌いだ。
暑い、とにかく暑いのが嫌いだ。汗を流すのが嫌いだ。汗臭くなる自分が嫌いだ。刺すような陽射しが嫌いだ。眩しいのが嫌いだ。
夏が嫌いなので夏が終わるとせいせいする。
今年の夏は、どんな夏だったっけ。
カメラを買い替えた。
ずっとずっと大好きだったカメラを手放して、ちょっと気になるあのカメラに買い替えた。
「ずっと恋したあの子を諦めて、別に気になる子と付き合った。」
こんな風に書くと、ちょっとひと夏の思い出っぽい。
家の屋上から花火を見た。
去年の秋に越したから、屋上から花火を見るのはこれが初めてだ。
娘が無邪気に言う。
「そこの木がなかったら、もっと見えるのに。切っちゃえばいいのに。」
この日は花火もキレイだったけど、同じくらいに金星もキレイだった。
友人たちと、何度もお酒を飲んだ。
夏のビールは美味しい。大人にだけ許された暑気払い。
そう考えると、ちょっとだけ夏が好きになれた気がしてくる。
娘と一緒に、みなとみらいにも出かけた。
お友達に話せるような、夏の思い出のひとつにはなったんだろうか。
しかし一緒に出かけて、手間がかかることが随分と減った気がする。
毎年、夏の思い出のほとんどはROCK IN JAPAN FESTIVAL。
それは今年も一緒。
ライブ、それもフェスの”ライブ感”は特別。全身で音楽を浴びて、全身で夏を感じる1日。
僕は夏が嫌いだ。
こんなにも楽しい思い出ばかり押し付けやがって。
楽しかった日々との距離が広がって、寂しくなっていく。
だから夏が嫌いだ。
<本日のBGM:プログラムcontinued / UNISON SQUARE GARDEN>