扉の向こうの非日常

日記

肘日記に「メイドになってお給仕するから来いよな!来なかったらわかってんだろうな!」と脅されたので、御徒町にあるカフェトリオンプで開催されたメイド喫茶リターンに行ってきた。

最初に僕とメイド喫茶の話をしておくと、僕自身はそんなにメイド喫茶に行く人間ではない。
Wikipediaのメイド喫茶の項目にある通り、メイド喫茶の歴史は常設店舗としては2001年のCure maid caféが世界初とされている。

メイド喫茶 - Wikipedia

秋葉原に通い出したのは2003年頃から。高校に入学しオタクをオープンにできる学科に入って友人と一緒に秋葉原に行くことができるようになったからだ。
同時にその頃入り浸っていた個人サイトの掲示板・チャットの面々とのオフ会も増え、やはりバイト代という強い武器を手にした高校生の僕は月に数度は秋葉原に通うようになっていた。

この頃の秋葉原は「電気街」というよりも「オタクカルチャーの街」に変貌を遂げ始めた頃でもあり、Cure maid caféの成功を追うようにいくつものメイド喫茶が乱立してオープンした時代でもある。
オタクのステータスのひとつに「メイド喫茶に行ったことがある」というものがあったと思う。だから僕もこの頃は勇気を出してご主人様と呼ばれるためにメイド喫茶の扉を何度かくぐった。
正直なところ、この時代のメイド喫茶は学園祭の延長のような場所も多く、内装やキャスト、さらには提供される食事までお粗末なものが多かったようにも思ったし、その割に価格も決して安くはないので高校生のバイト代からメイド喫茶に行くことはメンタル的な敷居の高さ以上に、経済的に敷居を高く感じる場所だったのは間違いなく、決してハマるということはなかった。

次にメイド喫茶に行くようになったのは就職した後だ。
この頃のメイド喫茶は「コンセプトカフェ」の色が強い店舗が増えていた。それもそのはずで、電車男の流行よりも後の時代の話になるので、乱立したメイド喫茶は生き残りのために「色」を出していくようになり、そして生き残ったお店はそれぞれに独自の色をしっかりと持って営業するようになっていたからだ。
このときに通う事になったお店は、当時よく遊んでいた友人らがハマるジャンルのコンセプトカフェ、いや、コンセプト居酒屋だった。僕自身はそのジャンルに明るくないが、彼らとそのお店に行くことで並の人よりは明るくなったような気がする。
あまりよくない話をしてしまうと、この頃は年齢の割に稼ぎも良かったため、居酒屋営業形態に対しては羽振りのいいお客だったようにも思う。もちろん、年齢として「堂々とお酒を飲めるようになった」ことも大きく、その結果友人らとどっぷりハマり、週に何度この店に通ったかは覚えていないし、数えたくもない。もっと言えば使った金額もポイントカードの枚数をハッキリ覚えているため、端数までは言えないにしても総額で言えば軽自動車一台買えてしまうほどのお金を数ヶ月で使っている。

言ってしまえば、メイド喫茶、またはコンセプトカフェには
・割高
・ハマるとお金を使いすぎる
というネガティブな印象の方が強く、また僕自身が短期間で経済的な消耗が大きかったことも含め足が遠のいてしまった。
以降も何度か行くことはあったが、その後の転職など容易に同店に通う時間が確保できないことや、他のことでお金を使う場面も増えたため、この頃をサイドにメイド喫茶やコンセプトカフェには「行かない」人間になってしまった。


さて、そんな僕のバックグラウンドを一通り話したところで、今回のメイド喫茶リターンの感想を書いていく。

最初に断っておくと、やはり友人というか身内というか、近しい人が働いているからという情のようなものもあれば、同時に働いている姿を見ておきたいという好奇心、そうしたフィルターがかかっているために評価としては「プラス」になることはご理解頂きたい。
また、同店は喫茶店をレンタルしての実施であり、メニューの味や内装については一般的なコンカフェと比較するモノではないため、こちらについての評価も行わないし、行うにしても適切ではないだろう。
もう一つ事前に断りを入れておくと、今回感想を書いて行く8月25日は「原稿が終わってない」というなかなかに修羅場な状況で、店舗に滞在した2~3時間のうちの半分ほどはノートPCと睨めっこしていたことも断っておきたい。

メイド喫茶リターン、企画としては大変おもしろい。
過去にメイド喫茶で給仕していた子や、いつか一度は経験してみたいと考えている子たちが一生懸命に給仕しているのは見ていて微笑ましい。
また、この企画のために企画したメニューもメイド喫茶・コンセプトカフェを知った子たちが考案しているため、もし僕のようにしばらくこの手のお店に来ていないという人や一度も行ったことがないという人でも「メイド喫茶って、きっとこんな感じなんだろう」と感じられるような内容になっているのは良かった。

敢えてネガティブな評価をしてしまうと「身内故の距離感の近さ」は学園祭的なノリが強くなってしまう。
結果論でしかないが、オペレーションが機能していないように感じたし、これを書きながら思いだしたが予約特典だかのチェキはもらっていない(撮ってない?)
これも「身内的なノリだ」という点で僕は許してしまうところだが、少なからずSNSで企画者や給仕する女の子たちがそれなりに拡散していたことを考えると、人によっては大きくマイナスに評価してしまうだろう。

これを「身内ノリの空振り」を楽しむ場なのか、それとも叱るべきなのかの二択で言えば、一般論では叱るべき点の方が多い。
コテコテのテンプレートに流し込んでしまったメイド喫茶よりは空間としては和やかで、あまりにも非現実的な空間である一般的なメイド喫茶らに足を踏み入れるのはハードルが高いと感じている人ならば、こうした企画で雰囲気を味わうところから始めてみるのもいいだろう。

メイド喫茶・コンセプトカフェに対して、世間的なイメージは正直なところネガティブな方が多い。
秋葉原の住人たちからも執拗なビラ配りを含めよく思っていないという話の方が多く聞くし、僕自身秋葉原電気街の一角で3年ほど店の守護神たるポジションを確立していた時期があり、自店の前に陣取ってビラ配りをする子に「そこは邪魔だ」と言ったことが何度かある。(正直、一生懸命にビラを配る子に厳しい言葉をかけることは心苦しかった)
ただ、実際に店に足を運んでしまえばハマる人が多いのも確かであり、単にネガティブに否定をしてしまうよりは「一度体験してみてはどうだろう」という入口としては実に優秀だった。

次回の予定は現時点ではわからないが「友達」を連れて「友達」のいるお店に遊びに行く感覚で、まずは世界観を知ってみる、という役割が果たせれば、きっと本企画はメイド喫茶・コンセプトカフェの市場に追い風になるはずだ。

コメント

タイトルとURLをコピーしました