【5月31日更新】ドコモの新料金プラン「シンプルプラン」を徹底解説。

ケータイ

4月27日に発表されたドコモの新料金プランの「シンプルプラン」。
月額980円の基本料金で、無料通話分なし、ファミリー割引に加入すれば家族間の国内通話が24時間無料という、昔ながらのケータイの料金プラン!といった内容になっています。

2014年に導入された「カケホーダイプラン」の国内通話定額、そして2015年に導入された5分以内の国内通話が無料となる「カケホーダイライトプラン」以外の料金プランの選択肢となるシンプルプランですが、このプランを選択するにあたり知っておきたいことなどを今回は解説していきます。

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シンプルプランが選べるのはドコモのXi(LTE)のスマホとケータイだけ

今回登場したシンプルプランが選べるのは、ドコモのラインナップのうち「Xi」に対応した「スマホ」「ケータイ」のみとなっています。
従来のFOMA契約では選択できませんし、Xi対応機種で音声通話が可能なタブレットもシンプルプランを選択することができません。

ケータイ スマホ タブレット
FOMA (3G) × × ×
Xi ×

「音声通話も可能なタブレット」の機種は限られるものの、スマホの大画面化も著しくここでタブレットは対象外というのは些か疑問が残るのですが、シンプルプランの申し込み可否については上記の通りです。

シンプルプランを選択するにはシェアパックの加入が必要

シンプルプランを選択するには、パケット定額・割引サービスとして「シェアパック」の加入が必須です。
シェアパックは大容量のパケットを家族複数人で分け合って使うサービスなので、シンプルプランは「あまり通話を使わない家族向け」の基本料金プランといえます。

一人の場合でも、シェアパックの方がお得になるのでは?と考える人もいそうなので
・カケホーダイライトプラン+データSパック
・シンプルプラン+シェアパック5
の最低維持費をまとめてみました。なお、面倒くさいので非課税です。

カケホライト
+
データS
シンプルプラン
+
シェアパック5
基本利用料 1,700円 980円
ネット接続サービス
(spモード)
300円
パケット定額料 3,500円 6,500円
合計 5,500円 7,780円

上記の通り、それぞれの組み合わせにおける最低料金は、単一回線の場合は無理にシェアパックを選ぶより、単一回線向けのデータパックを選択した方が安くなります。
データパックをMにアップセルし、シェアパック5同等の毎月5GBまで高速通信が行えるようにした場合でも+1,500円なので、合計7,000円となり、シェアパックを選択するよりもまだ安くなっています。

シェアパックを組まないでいい人は、シンプルプランを選ばずカケホライト+希望容量のデータパックが最安です。

シンプルプラン対象機種以外でシンプルプランは使える?

中には、シンプルプランにプラン変更を行ったSIMカード(ドコモUIMカード/FOMAカード)を、対象機種であるXiスマホ・ケータイ以外に取り付けて使うなんて人もいるでしょう。
あるあるなパターンでいくと、電話機が故障してしまい間に合わせに旧機種に差し替えるようなケース。

非推奨ではありますが、FOMAケータイ(iモードケータイ)やFOMAスマートフォンで利用する限りはそのまま利用可能です。
ですが、「タブレット」「データ通信端末」に取り付けて利用した場合には「指定外デバイス利用料」が発生します。

シンプルプラン月額 指定外デバイス利用料 合計 ※参考※
データプラン月額
タブレット 980円 720円 1,700円 1,700円
データ通信端末 220円 1,200円 1,200円

上記の通り、タブレット・データ通信端末で利用した場合には、予めそれぞれに用意された月額料金プランと同額の料金になるような仕組みになっています。
昔のように、適切な機器以外での通信について通信料の青天井になるといったことはありませんが、シンプルプランの月額のままで利用できない点には注意が必要です。

シンプルプランの提供開始は5月24日から。適用されるのはいつから?

シンプルプランは5月24日から受付開始です。
通話をほとんど使わないのに、カケホーダイライトプランを選択しているユーザーであれば、今までよりも720円安くなるのは大きく、いち早く変更したいところでしょう。
実際、僕もプライベートな電話番号は全く通話をしないので、これをシンプルプランに変更すれば毎月牛丼が2杯多く食べられるのに…と考えています。

では、このシンプルプラン、5月24日から受付開始で、実際にはいつから適用されるのでしょうか?

現在利用中のプランがカケホーダイプラン or カケホーダイライトプランの場合

現在利用中の料金プランが
・カケホーダイプラン
・カケホーダイライトプラン
のどちらかの場合、最短の適用は2017年6月1日からです。

例えば、6月に入ってからカケホーダイプランからシンプルプランへ変更を行った場合も適用は翌月の7月からとなります。
シンプルプランへの変更は、「翌月」と覚えておきましょう。

タイプXi・タイプXiにねんから変更する場合

カケホーダイプランよりも前に提供されていたXiスマホ対応の基本料金プランである
・タイプXi
・タイプXiにねん
からシンプルプランへ変更を行う場合、例外として「当月1日に遡り適用」されます。

ただし、タイプXi・タイプXiにねんには「Xiカケ・ホーダイ」という、ドコモ宛の国内通話が24時間無料(定額)になるオプションサービスが提供されており、こちらに加入中の場合は注意が必要です。

当月1日に遡ってシンプルプランを適用した場合、Xiカケ・ホーダイで通話した分も20円/30秒で通話料が再計算され、高額な請求が発生する場合があります。

また、パケット定額サービスも
・Xiパケ・ホーダイ
・Xiパケ・ホーダイライト
等々がシンプルプランと組み合わせができないため、当月の遡り適用を行った場合にはパケット定額の二重課金や既存シェアパックの容量を食い潰す可能性などもあります。

ケースバイケースではありますがタイプXi・タイプXiにねんからの変更は「当月適用もできるけど、実際には翌月から適用」が望ましいでしょう。

FOMAの旧料金プランから変更

無料通信分が存在する「タイプSS」や「タイプM」といった旧料金プランを利用中で、シンプルプランへ変更する場合、変更は「当月1日に遡り適用」が可能です。

こちらもタイプXi・タイプXiにねん+Xiカケ・ホーダイ加入中同様、当月1日に遡って20円/30秒で通話料金が再計算されます。
例えば「タイプシンプル」「タイプSS」であれば、通話料はシンプルプラン同様の20円/30秒となるため、シンプルプランの当月適用を選択してもさして大きな通話料が請求されるようなことはないでしょう。
ただし、タイプS以上の料金プランを選択している場合、30秒あたりの通話料がシンプルプランより安価で無料通話分も多くなるため、シンプルプランの当月適用は高額な通話料の請求が発生する場合があるため注意が必要です。

原則「翌月から適用」が望ましい

シンプルプランの受付開始は5月24日からで、考えられる3パターンについて適用がいつから可能か書き出してみました。
旧料金プランを利用中に限り「当月1日に遡り適用」が可能になっていますが、通話の利用状況次第では損する可能性が大です。
実際にいくら損をするのかは、ドコモショップのスタッフやインフォメーションセンターのオペレーターでもその場ではわからないため、余程自分で今月の通話の利用状況を把握していない限り、適用は翌月からを選択するのが望ましいでしょう

追加: シンプルプランへ変更した場合、二年契約はどうなる?

シンプルプランへ変更した場合、二年契約の継続期間はそのままです。

例えば、2017年8月が更新月で2017年7月からシンプルプランに変更した場合、更新月はそのままです。
カケホーダイ・カケホーダイライトプランからの変更だけでなく、データプランから機種変更に伴ってシンプルプラン対象機種の購入と同時にシンプルプランへ変更した場合や、旧XiプランやFOMAプランからシンプルプランへ変更した場合でも二年契約の継続期間はそのまま引き継がれます。

シンプルプランは、月々サポートが適用される?されない?

安価な料金プランの場合、割引が適用されないケースは多く、今回のシンプルプランを選択したことで割引サービスが適用されないのでは?と心配している人も多いことでしょう。

月々サポート | 料金・割引 | NTTドコモ
...

ドコモで機種購入時に適用される「月々サポート」ですが、適用条件は「指定の料金プラン+指定のパケット定額・割引サービス」となっており、シンプルプランはシェアパックへの加入が必須となりますが、新料金プランの一部として提供されるため月々サポートが適用されます。

過去にはシェアパック5やデータパックSに加入した場合、月々サポートが減額になる仕組みが設けられていましたが、こちらは今年4月から撤廃されているため、シンプルプランを選択したからといって通常の割引額から減額されるようなこともないでしょう。

純粋に、通話の利用頻度が少ない人はシンプルプランを選択することで今までよりも毎月の維持費を下げることが可能です。

5月12日追記

シンプルプランを選択した場合でも、対象のパケット定額サービスに加入していれば月々サポートは適用されます。
また、以下の記事でも紹介している通り、2017年4月以降はデータSパック・シェアパック5を選んだ場合に月々サポートが減額されていましたが、特別シンプルプランを選んだからといって減額になるようなことはありません。

5月31日追記

タブレットについて、購入時期によってシンプルプランへ変更を行うと月々サポートが消失してしまうことがわかりました。
以下の記事にて詳しく解説していますので、こちらも併せてお読み頂ければと。

NTTドコモ、タブレットの月サポ・端サポの適用条件を変更。5月24日以降購入分は「シンプルプラン」へ変更すると割引対象外に。
...

各種キャンペーンによる割引はどうなる?

月々サポートではない、その他のキャンペーンによる割引はどうでしょうか。

例えば、現在実施されているキャンペーンとして、以下のものが存在しています。

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学割における基本料金の割引や、はじめてスマホ割による基本料金の割引ですが、これらの割引はシンプルプランでは適用できません
また、常設される割引の「U25応援割」による基本料金の500円割引も適用不可となっています。

しかし、各種割引に含まれる「ボーナスパケット」などの特典についてはシンプルプランでも適用可能です。
基本料金の割引が適用できないからといって、学割に入れない、25歳以下なのにお得にならないというわけではないのは、ポイントとして覚えておくといいでしょう。
※もちろん、今後出てくるキャンペーンは適用可否が変わってくると思いますが、そこはそのときまた詳しくご紹介していきます。

機種購入がお得になる「端末購入サポート」は適用できる?

当ブログでも人気の端末購入サポートによる機種の大幅値引きですが、シンプルプランで適当できるかは現時点で未定です。

端末購入サポートの適用条件として「指定料金プラン(基本プラン)」と「指定のパケット定額・割引」の加入が必須となっていますが、まだ提供開始前のシンプルプランについては適用可否について情報が明らかになっていません。

料金シミュレーション | 料金・割引 | NTTドコモ
...

なお、本稿執筆時点(5月5日)では月額シミュレーションでシンプルプランを選択した場合、端末購入サポートを適用しない価格が表示されます。

5月12日追記

週一くらいであちこちでシンプルプランで端末購入サポートが適用できるか、インフォメーションセンターやショップ、量販店などで確認をしてきましたが、本日「適用可能」との回答を頂きました。

端末購入サポート適用中のシンプルプランへの変更は注意が必要(かも)

もしも、の話ですが、シンプルプランが端末購入サポートの適用条件の対象外だった場合、最終購入端末が端末購入サポートを適用して購入している場合、注意が必要です。

例えば、過去に実施されていた「Xperia XZ SO-01J」の機種変更特価で購入している場合ですが..

NTTドコモ、3月17日から遂にXperia XZ SO-01Jも端末購入サポート対象に。
...

機種 割引前金額 割引額 割引後金額 解除料
Xperia XZ SO-01J
81,648円
→76,464円
▲50,544円 25,920円 25,272円

上記の通り、端末購入サポートが解除となると翌月の請求に約26,000円が上乗せされてしまいます。
カケホーダイプランとシンプルプランの差額は1,720円、カケホーダイライトプランとシンプルプランの差額は720円です。
シンプルプランの方が月額はもちろん安いのですが、端末購入サポートで縛られる期間は最長14ヶ月ですから、カケホーダイプランとの差額×残り月数で考えた場合、無理にシンプルプランへ変更するよりそのまま端末購入サポートで縛られている期間を終えるまでまった方がお得です。

上にも書いた通り、シンプルプランでも端末購入サポートが適用可能とのことなので、上記の心配は必要なくなりました。

5月31日追記

月々サポート同様に、最終購入履歴がタブレットの回線で、端末購入サポートが適用されている場合、シンプルプランへの変更で契約解除料が発生するように変更されました。
詳細は以下の記事にて。

NTTドコモ、タブレットの月サポ・端サポの適用条件を変更。5月24日以降購入分は「シンプルプラン」へ変更すると割引対象外に。
...

シンプルプランで月額料金を試算してみる。

結果を先に言ってしまえば、安くなるのが当たり前なんですが。

まず先に、シンプルプランでお得になる人ですが「極端に通話が少ない人」です。
LINEやFacebookメッセンジャーの音声通話機能を多用する人もシンプルプランにするとお得でしょう。
単純計算ですが、シンプルプランの通話料金は20円/30秒なので、月間で36分以上の通話を行うとカケホーダイライトプランの方が安くなります。

以下は、シェアパック子回線でiPhone 7 128GBを機種変更で購入した場合の月額料金です。

シンプルプラン カケホーダイライトプラン カケホーダイプラン
基本使用料 1,058円 1,836円 2,916円
ネット接続サービス
(spモード)
324円
シェアオプション 540円
月々サポート ▲2,349円
本体代金
(24回払)
4,509円
合計 4,082円 4,860円 5,940円

最も安いシンプルプランと、最も高いカケホーダイプランでは、月額の差は2,000円近くなります。
結構ありがちなパターンとして「通話するかもしれないからカケホーダイ」という人は、シンプルプランの登場にあわせ「通話は絶対にしない」とか「LINEの通話を活用する」とか、代替手段や制約をしっかり決めてプラン変更を行うといいでしょう。
年間で24,000円、これが4人家族で全員がシンプルプランへ変更した場合、10万円近い節約になります。

※2017/5/5 14:00 追記
コメントにてご指摘頂いたのですが、シェアパック子回線の場合、月額利用料を上回る割引分がシェアパック主回線に対して適用されます。
よって、シンプルプランを選択した子回線でも割引をフルに適用できる最安値として算出したのが上記の金額となります。

まとめ

現時点でわかる限り、ドコモの新料金プラン「シンプルプラン」について、徹底的に解説してみました。
とにかく通話が少ない人は、シンプルプランへの変更がお得です。
今までは「カケホーダイ」しか選択肢がなかったため、通話利用が少なくてもカケホを選択していたのは今後「もったいない」状態になりますし、通話定額や無料通信分が付与されないプランを選択した場合に、音声通話の代替としてフィーチャーフォン時代に選べなかったメッセンジャーアプリの無料通話(パケット通信)の利用も現実的な選択肢になっています。
「通話の利用が少ないので格安SIM(MVNO)を選ぶ!」という人も、特にドコモがカケホーダイだけの提供を行った3年前から格段に増えたのですが、最新・高性能機種のラインナップやショップにおける充実のサポート、何よりスマホの快適差を決める通信速度が優位なのは大手携帯電話会社ならではです。
シンプルプランを上手に選択することで、無理に格安SIMに乗り換えるよりも納得できる月額料金で利用できるはず。
そういう意味でも、よーく熟考して最もお得に使える組み合わせを決めていければな、と!
※僕へのプランのご相談も承りますよ!

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